ピルサドスキー
Pilsudski | |||||||||||||||
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欧字表記 | Pilsudski | ||||||||||||||
品種 | サラブレッド | ||||||||||||||
性別 | 牡 | ||||||||||||||
毛色 | 鹿毛 | ||||||||||||||
生誕 | 1992年4月23日 | ||||||||||||||
父 | Polish Precedent | ||||||||||||||
母 | Cocotte | ||||||||||||||
母の父 | Troy | ||||||||||||||
生国 | アイルランド | ||||||||||||||
生産 | Ballymacoll Stud Co. | ||||||||||||||
馬主 | ウェインストック卿 | ||||||||||||||
調教師 | Sir Michael Ronald Stoute(イギリス) | ||||||||||||||
競走成績 | |||||||||||||||
生涯成績 | 22戦10勝 | ||||||||||||||
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ピルサドスキー(Pilsudski、1992年4月23日 - )は、イギリスの競走馬、種牡馬である。
戦歴[編集]
1994年ニューマーケット競馬場開催の未勝利戦でデビューするが6着に終わる。初勝利は3歳7月。
1996年は下級重賞で勝利を積み重ね、ドイツ・バーデン大賞に出走しこれに勝利。凱旋門賞では2着と好走し、ブリーダーズカップ・ターフでは優勝する。
1997年はヨーロッパで連戦し、ジャパンカップを最後に引退することとなり、日本へ遠征する。引退後は日本で種牡馬入りすることが決まっており、凱旋門賞の終了後に日本中央競馬会(JRA)は本馬をウェインストック卿から購入した。まだ現役だったため、JRAはウェインストック卿に同馬をリースしてチャンピオンステークスとジャパンカップに出走するという、名義貸しスレスレの行為で日本の地を踏んだ。
そのジャパンカップのパドックで、ピルサドスキーは思いっきり馬っ気を出した。GIレースのパドックなんだから当然テレビの生中継も入る。修正なんてしようがないから、お茶の間に立派なアレをブラブラさせている映像がそのまま流れた。当時、前を歩いていたエアグルーヴを見て陰茎を勃起させたとの俗説が流れたが、『優駿』1998年1月号 p.180によれば無関係である。
馬券師の間の常識に馬っ気を出した馬は消しというものがある。馬っ気は牡馬の発情であるから、レースに集中できていないものとみなされるからである[1]。イチモツをブラつかせるピルサドスキーを見て、既に購入した馬券を返したファンや、ピルサドスキー絡みの馬券購入を取りやめたファンが相当数いたことが報道された。そのためジャパンカップでのピルサドスキーは3番人気に留まる。
しかし、レースでは最後の直線で恐るべき切れ脚を繰り出し、直線では先頭に立ったエアグルーヴを内から並ぶまもなく差し切って優勝した。エアグルーヴに騎乗していた武豊はレース後のインタビューで「あれだけ完璧なレースをしたエアグルーヴを差す馬が世界にいるとは…」と絶句していた。競馬評論家の大川慶次郎はレース前ピルサドスキーに断然の本命印を打っていたが、先述の馬っ気のために馬券購入を敬遠するファンが続出したためオッズが余計についたと著書でコメントしている。
種牡馬時代[編集]
ピルサドスキーはJRAがウェインストック卿から買い取り、日本軽種馬協会へと寄贈。同会の種牡馬として繁殖入りしたが初年度産駒の中央勝ち上がりがゼロという不振ぶりで、産駒デビュー後は種付け頭数が激減。2003年に買い戻されて故郷のアイルランドへと帰り、障害競走用種牡馬として供用。時期不明だが既に種牡馬としても引退しており、余生を送っているという。
近親[編集]
半妹(両親のうち母のみ同じで父が異なる)に秋華賞・エリザベス女王杯勝者のファインモーション、半姉ハニーバンの孫が2021年北九州記念勝者のヨカヨカである。
余談[編集]
ウマ娘 プリティーダービーには『ファインモーションの姉』という形で登場し、直接的に名前は出ておらず、姿も描かれていない。しかしファンの間で非公式にウマ娘化され、二次創作であるたぬきにも登場。そちらではエアグルーヴまたはユキノビジン[2]を見かけると興奮して虹色に光り、追いかけ回すというキャラ付けがされている。その時のBGMはアニメイクシオン サーガ DTの登場キャラクター エレクパイル・デュカキス(声 - 神谷浩史)が歌う『○○たま』
脚注[編集]
- ↑ “馬っ気(競馬用語辞典)”. 日本中央競馬会. 2022年4月14日確認。
- ↑ 史実の交配相手。産駒のユキノチャームは公営・上山競馬に所属し、14戦1勝の成績で繁殖入りした。