サンフレッチェ広島-2016

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サンフレッチェ広島-2016

概要[編集]

2016年は新たに森保一監督と2017年シーズンまでの2年契約で合意し森保体制5年目。山岸智と2015年はレノファ山口FC刈谷に期限付き移籍していたキム・ジョンソク、2014年からAC長野パルセイロに同じく期限付き移籍していた鮫島晃太が契約満了にて退団。石川大徳群馬パク・ヒョンジン長崎に完全でビョン・ジュンボン清水に期限付きで移籍した。磐田へ期限付き移籍していた川辺駿はその移籍期間を延長した。また、ドウグラスの完全移籍及び期限付き移籍延長の交渉を行っていたが所属元の徳島と合意に失敗した為、チームトップスコアラーでリーグ優勝とCWC3位の立役者を失う事になった。(その後、ドウグラスはUAEアル・アインへ完全移籍)一方で、四日市中央工業森島司、ユースからは長沼洋一が入団。更には京都から宮吉拓実山形からキム・ボムヨンを完全移籍で、清水ピーター・ウタカを期限付き移籍で獲得。熊本から大谷尚輝が復帰。

シーズン初戦となったゼロックススーパーカップでは天皇杯優勝のG大阪と3年間で10回目の対戦、佐藤寿人や新加入のウタカの得点でタイトルを手にした。リーグ戦より一足先に開幕したACLは山東魯能、FCソウル、ブリーラム・ユナイテッドと同組となり、初戦はホームに山東魯能を迎えたが1-2で落とす。続いて、川崎をホームに迎えたJリーグ1stステージ開幕戦でも0-1と敗戦。更に2014年には広島で10番を背負っていた髙萩洋次郎が所属するFCソウルとのACL第2戦目もアウェイで1-4と完敗し公式戦3連敗。1stステージ第2節の名古屋戦で佐藤が、J1通算最多得点単独トップ(当時)となる158ゴール目を記録するものの1-1のドロー。第3節の湘南戦も2-2のドローとなり5試合勝ちなし。森保が「2チーム分の戦力」[1] と豪語する程リーグ戦と並行しながらACLの過去最高成績更新も期待出来る戦力を整えながら、ミハエル・ミキッチ森崎和幸らのベテランをJリーグで、丸谷拓也や宮吉、野津田岳人をACLで積極起用するという出場した過去2回のACLとほとんど変わらない采配で勝点を伸ばせない序盤となった。ホームでのブリーラム・ユナイテッド戦を3-0と勝利しACL第3戦目で初勝利すると1stステージ第4節の大宮戦では5-1と攻撃陣が爆発してリーグ戦初勝利を挙げた。しかし、試合終了間際に佐々木翔横山知伸に危険なタックルを受け、右膝前十字靭帯断裂でシーズン中の復帰が難しい重傷を負った。それを皮切りに浅野拓磨が3月31日に右腸腰筋損傷で全治3週間、更に6月には佐々木のポジションに入っていた水本裕樹が右第3中足骨骨折で全治2か月と主力に故障者が続出。加えて、野津田を新潟に4月1日から2017年1月31日までの期限付きで移籍させており(プレスリリースは3月29日)2チーム分の戦力と森保が豪語していたが、シーズン序盤で選手層に問題を抱える事態となった。1stステージは、新加入のウタカが早々にチームにフィットし得点王争いでトップにたつなどしたが、大きな連敗を喫する事はなかったものの、最大でも2連勝止まりといまいち波に乗れず結局4位で終えた。ACLも森保就任後ACLアウェイ初勝利をブリーラムから挙げたもののアウェイでの山東魯能戦は、好調だったウタカやミキッチ、新戦力であるキム・ボムヨンの外国人を一切使わずに落としてしまい1戦を残してグループステージ敗退となった。チームのACL観客動員数が歴代最多動員を記録した最終戦のFCソウルは2-1で勝利し意地を見せたが、それ以外の試合は観客動員数が10000人を割り込んでおり[2]、ACLの関心の薄さと東アジア(特に中国と韓国)のチームの敵地で勝てない現状は相変わらずだった。

リーグ戦2ndステージは、開幕戦で磐田を3-0と一蹴したが、7月は2勝2分け2敗と1stステージに引き続き波に乗れない状態であった。そんな中、7月3日には予てより海外移籍の噂があった浅野が、イングランド・プレミアリーグの名門アーセナルへ完全移籍との発表があり、7月17日の2ndステージ第4節横浜戦を最後に旅立った。7月10日に後に熊サポにロペカスと恐れられ、マリサポが泣いて喜ぶ救いのメシアとなるFWのアンデルソン・ロペストンベンセFCより期限付き移籍、翌11日にDFの野上結貴横浜FCより完全移籍での獲得を発表。獲得の一方でキム・ボムヨンが清水へ、吉野恭平が京都へ、大谷が町田へそれぞれ期限付きでの移籍となった。リオデジャネイロ五輪のオーバーエイジ枠で選出された塩谷司、水本の負傷離脱が続いた為、その期間は本来は違うポジションの清水航平宮原和也、森崎和を千葉と3バックを組んだ。そしてその4戦は3勝1敗で凌ぎ期待を抱かせるものであったが、勝負所の8月20日の甲府戦から10月1日の14節FC東京戦まで3試合続けて0-1で落としたのも含めて9節からの7試合で5敗(特に12節の浦和戦から3連敗)とチャンピオンシップ進出の条件である3位以内が消え、リーグ連覇は潰えた。そんな中、千葉がFCサプリメントへ期限つき移籍で退団試合後のドーピング検査で陽性となり一時暫定的資格停止処分を受けた。(禁止物質は事前にクラブが製造元に成分内容を確認し、禁止物質を含まず安全であると判断した上で服用していたサプリメントに含まれていたものだった為、年内に処分は解除された。)千葉を欠く中、最後は連勝したものの結局2ndステージは10位で終え、Jリーグアウォーズではウタカが19得点で得点王(レアンドロと同点)、塩谷が3年連続でベストイレブン、チームとして5年連続でフェアプレー賞高円宮杯を受賞した甲斐もなく年間勝点順位は6位となった。カップ戦は、ルヴァンカップ、天皇杯ともにベスト8で敗退しシーズンを終えた。

関連ページ[編集]

  1. 『サッカーダイジェスト』日本スポーツ企画出版社(2016年2月25日)、2016年2月1日、p18。
  2. 特に初戦の山東魯能戦は5809人と50000人収容である筈のエディオンスタジアム広島ながら6000人をも割り込む有様だった。