えちごトキめき鉄道ET122形気動車

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泊駅にて撮影。

えちごトキめき鉄道ET122形気動車(えちごときめきてつどうET122がたきどうしゃ)とは、えちごトキめき鉄道の保有する気動車の1形式。

概要[編集]

2015年3月に北陸新幹線が開業し、並行在来線は三セクへと転換されることになったが、北陸本線の新潟県区間が転換される日本海ひすいラインについては、糸魚川-梶屋敷間に存在するデッドセクションの西寄りへの移設は費用がかかり、かつ最低両数が2両1組かつ高価な交直流電車を導入するより安価かつ1両単位での運転が可能な気動車を導入したほうが輸送密度が極めて少ない当該路線で妥当という判断に至った。

しかし、該当区間には長大トンネルが存在[注 1]し、火災発生時の懸念がなされたため車両は新造されることになった。

このような経緯で誕生したのがET122形である。見た目からもわかるように、構造はJR西日本のキハ122形を改良したものとなった。開業時に0番台8両が製造され、後に1000番台2両が製造されている。

施設上の都合からあいの風とやま鉄道でも運用されている。

構造[編集]

0番台[編集]

基本構造はキハ122に準じ、21m級の2ドア両運転台付きオールステンレス車体を備える。運転台のみ普通鋼となっている。

なお、7と8はイベント兼用となっており、それ以外の6両が日本海の美しい波を再現した外観であるのに対し、7は日本海の魚介類をあしらったデザイン、8は妙高市のシラネアオイ、上越市のツバキ、糸魚川市のササユリをあしらったデザインとしている。

運転台は横軸ツーハンドルマスコン、内装も2+1の転換クロスシート、一部ロングとなっている。これもキハ122に準ずる。

エンジンはコマツ製のSA6D140HE-2を1基搭載。定格出力は450psとなっている。台車も円錐積層ゴム式のボルスタレス台車としている。ブレーキ方式も機関ブレーキ・排気ブレーキ併用の電気指令式ブレーキとしている。これもキハ122に準ずるが、燃料タンクを2重構造としている点が異なる。

1000番台[編集]

詳細は「えちごトキめきリゾート雪月花」を参照

観光用として製造されたため、ハイデッカーの片運転台式車両としている。

内装も和風テイストで、シートピッチもE7系グランクラスレベルの550mmとしている。車内照明はLED式の間接照明となった。

主要機器は0番台に準ずる。

改造[編集]

0番台の電気連結器取り付け[編集]

2016年度にすべての車両の連結器を電気連結器のついたものに取り替えている。

2度の方向転換[編集]

2017年1月から6月までの間、トイレの位置を山側とするため、方向転換が行われていた状態となっていたがもとに戻された。

運用[編集]

0番台は主に日本海ひすいライン全線およびあいの風とやま鉄道線の泊-市振間で運用されるが、間合い運用妙高はねうまラインの直江津-新井間でも使用される。

2017年9月には北越急行ほくほく線開業20周年記念でET122-8がほくほく線に乗り入れた。

1000番台は旅行プランとしてのみ乗車が可能で、主に土休日に上越妙高-糸魚川間を1往復する。

関連項目[編集]

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  1. 但し、最長のトンネルは直流区間である。