〈物語〉シリーズ
〈物語〉シリーズ(ものがたりしりーず)は、西尾維新による小説のシリーズ。
なお、「〈〉」を取った「物語シリーズ」という表記も見られる事がある[1]。『続・終物語』でメインストーリーは完結したが、前日談・スピンオフ・他シリーズの人物来襲などが続いている。
2024年7月から『愚物語』以降のオフシーズンがアニメ放送されている。
概要[編集]
『化物語』を始めとした一連のシリーズ。2023年現在、24タイトル30巻が刊行されている。[2]イラストは全てVOFANが担当。
名前の通りシリーズタイトルが全て「○物語」となっている。○には主に人偏もしくは獣編の漢字が入る事が多い。
サブタイトルがあり、名前には「キャラクターの名前+横文字」という法則がある。キャラクター名の方にはその話の主役になる人物が入る。
講談社BOXという1冊の値段が1500円の高いレーベルで発売されていたが、それでもかなりの人気があり、何百万部も刊行された。このレーベルが事実上廃止された現在でも講談社BOXの体裁のままで販売され続けている。
作品はいくつかのシーズンで分かれており、化物語~猫物語(黒)までが『ファーストシーズン』。猫物語(白)~恋物語までが『セカンドシーズン』。憑物語~続・終物語までが『ファイナルシーズン』。愚物語~結物語までが『オフシーズン』。忍物語~死物語が『モンスターシーズン』。戦物語が『ファミリーシーズン』となっている。
ストーリー[編集]
端的に言えば、主人公の阿良々木暦が周りで起きる怪異絡みの騒動を解決するという話である。
しかし、怪異とは関係ない話も結構ある。更に言えば主人公が阿良々木暦でない話も多い。あと何でもない会話や変態シーン、メタネタもたくさんある。
主な登場人物[編集]
主要キャラでも容赦なく殺すと評判の西尾作品としては珍しく、キャラクターの退場がかなり少ないのが特徴。[3]例え退場してもまた出てくることも多い。
主人公[編集]
ヒロイン[編集]
- 戦場ヶ原 ひたぎ(せんじょうがはら-)
- 声-斎藤千和
- 妖魔に体重を奪われ、重石のため文房具をたくさん持っている。
- 八九寺 真宵(はちくじ まよい)
- 声-加藤英美里
- 迷子のカタツムリ。
- 神原 駿河(かんばる するが)
- 声-沢城みゆき
- 百合女子。レイニー・デヴィルに変身(黄色いレインコートと赤い長靴を着用)し、主人公を襲う
- 千石 撫子(せんごく なでこ)
- 声-花澤香菜
- 不登校の少女。
- 羽川 翼(はねかわ つばさ)
- 声-堀江由衣
- 阿良々木 火燐(あららぎ かれん)
- 声-喜多村英梨
- 主人公の上の妹。
- 阿良々木 月火(あららぎ つきひ)
- 声-井口裕香
- 下の妹。姉が中学卒業し、独り正義の味方。
- 忍野 忍(おしの しのぶ/キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード
- 声-坂本真綾・平野綾(佰物語)
- 斧乃木 余接(おののき よつぎ)
- 声-早見沙織
- 式神。黄色い長靴。
- 忍野 扇(おしの おうぎ)
- 声-水橋かおり
- 高校2年。
- 老倉 育(おいくら そだち)
- 声-井上麻里奈
オカ研[編集]
- 大学時代にオカ研サークルに入っていた面々。
- 忍野 メメ(おしの めめ)
- 声-櫻井孝宏
- 貝木 泥舟(かいき でいしゅう)
- 声-三木眞一郎
- 影縫 余弦(かげぬい よづる)
- 声-白石涼子
- 臥煙 伊豆湖(がえん いずこ)
- 声-ゆきのさつき
- 手折 正弦(ており ただつる)
- 声-子安武人
バンパイアハンター[編集]
その他[編集]
- 日傘 星雨(ひがさ せいう)
- 声-日笠陽子
- 沼地 蠟花(ぬまち ろうか)
- 声-阿澄佳奈
- 死屍累生死郎(ししるいせいしろう)
- 声-小山力也・神谷浩史(不完全体)
- 臥煙(神原) 遠江(がえん(かんばる) とおえ)
- 声-根谷美智子
作品一覧[編集]
なお刊行順=本編の時系列順ではないので注意。
巻数 | タイトル | 初版発行日付 |
---|---|---|
1 | 化物語(上) | 2006年11月1日 |
2 | 化物語(下) | 2006年12月1日 |
3 | 傷物語 | 2008年5月7日 |
4 | 偽物語(上) | 2008年9月1日 |
5 | 偽物語(下) | 2009年6月10日 |
6 | 猫物語(黒) | 2010年7月28日 |
7 | 猫物語(白) | 2010年10月27日 |
8 | 傾物語 | 2010年12月24日 |
9 | 花物語 | 2011年3月31日 |
10 | 囮物語 | 2011年6月28日 |
11 | 鬼物語 | 2011年9月28日 |
12 | 恋物語 | 2011年12月20日 |
13 | 憑物語 | 2012年9月26日 |
14 | 暦物語 | 2013年5月20日 |
15 | 終物語(上) | 2013年10月21日 |
16 | 終物語(中) | 2014年1月29日 |
17 | 終物語(下) | 2014年4月1日 |
18 | 続・終物語 | 2014年9月19日 |
19 | 愚物語 | 2015年10月5日 |
20 | 業物語 | 2016年1月15日 |
21 | 撫物語 | 2016年7月27日 |
22 | 結物語 | 2017年1月12日 |
23 | 忍物語 | 2017年7月20日 |
24 | 宵物語 | 2018年6月14日 |
25 | 余物語 | 2019年4月17日 |
26 | 扇物語 | 2020年10月28日 |
27 | 扇物語(上) | 2021年8月19日 |
28 | 死物語(下) | 2021年8月19日 |
29 | 戦物語 | 2023年5月17日 |
アニメ[編集]
2024年11月現在「化物語」~「撫物語」(2024年秋アニメ放送)までがアニメ化されている。全てシャフト制作。[4]ざっとこのシリーズを知りたいならこれがオススメ...と言いたいところだが約100話もあるんだよな...。
原作以上に人気があり、一時期はほぼ毎年のように新作が作られていた。
各DVD/BDには、西尾本人の脚本にあるキャラクター2名の副音声(オーディオコメンタリー)が収録されている。なお、このようなタイプのオーディオコメンタリーは後のアニメの円盤販売商法に強く影響を与えた。[5]
漫画[編集]
「化物語」というタイトルで、大暮維人作画による漫画が現在少年マガジンで2018年~2023年まで連載していた。なお化物語と言っておきながら、傷物語のなど別の話も描かれた。
原作でカットされた名シーンに定評がある。