雪山慶正
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雪山 慶正(ゆきやま よしまさ、1912年10月6日 - 1974年5月6日)は、マルクス経済学者。専修大学商経学部教授。三浦正夫(みうら まさお)のペンネームを持つ[1]。
アメリカの黒人解放運動の代表的研究者の1人で、レオ・ヒューバーマン『資本主義経済の歩み』『アメリカ人民の歴史』、M.L.キング『自由への大いなる歩み』、トロツキー『コミンテルン最初の五カ年』、ラーヤ・ドゥナエフスカヤ『疎外と革命――マルクス主義の再建』など多数の訳書がある[2]。真継伸彦の小説『光る声』(河出書房新社、1966年/新潮文庫、1977年)に登場する中川一雄教授のモデル[3]。詳細は以下の「関連文献」「外部リンク」を参照。
著書[編集]
- 『ニグロ』 三一書房(三一新書)、1959年
- 『悲劇の目撃者――雪山慶正・その人間と時代』 雪山慶正遺稿集刊行会編、国書刊行会、1975年
訳書[編集]
- フランツ・ゼルデ『ナチス独逸社会政策』 實業之日本社、1942年
- E.シュムペーター『日満産業構造論(1・2)』 三浦正共訳、慶応書房、1942-1943年
- レオ・ヒューバーマン『資本主義経済の歩み――封建制から現代まで(上・下)』 岩波書店(岩波新書)、小林良正共訳、1953年、改版1963-1964年
- レオ・ヒューバーマン『アメリカ人民の歴史』 岩波書店(岩波新書)、小林良正共訳、1954年
- アレーン・オースチン『アメリカ労働運動の歩み(上・下)』 青木書店(青木新書)、1954年
- レオ・ヒューバーマン『社会主義者の責任』 青木書店(青木新書)、1955年
- H.&S.ニアリング『今日のアメリカ』 岩波書店(時代の窓)、1956年
- レオ・ヒューバーマン『労働組合入門』 全損保大阪地協青年婦人部共訳、青木書店(青木新書)、1956年
- R.O.ボイヤー、H.M.モレース『アメリカ労働運動の歴史(1・2)』 岩波書店(岩波現代叢書)、1958-1959年
- L.フォーマン、E.S.ザックス『アフリカは自由を求めている――ある叛逆罪裁判の記録』 角川書店、1959年
- レオ・ヒューバーマン『労働スパイ』 安田正美共訳、紀伊國屋書店、1959年
- M.L.キング『自由への大いなる歩み――非暴力で闘った黒人たち』 岩波書店(岩波新書)、1959年
- トロツキー『トロツキー選集 第2巻 コミンテルン最初の五カ年(下)』 三浦正夫訳、現代思潮社、1962年
- ラーヤ・ドゥナエフスカヤ『疎外と革命――マルクス主義の再建』 三浦正夫、対馬忠行訳、現代思潮社、1964年
- コンラット・シロップ『十月の春――ポーランド戦後史』 新興出版社(現代史の証言双書)、1965年、新版1981年
- ジョン・ゲーツ『スターリン主義に抗して――あるアメリカ共産党員の回想』 西田勲共訳、合同出版、1968年
- トニー・クリフ『現代中国革命論』 風媒社、1968年、新装版1971年
- R.C.タッカー『マルクスの革命思想と現代』 研究社出版(研究社叢書)、1971年
- ジェーン・デグラス編著『コミンテルン・ドキュメント 3――1929-1943』 対馬忠行、石井桂共訳、現代思潮社、1972年
- P.レンショウ『ウォブリーズ――アメリカ・革命的労働運動の源流』 社会評論社、1973年
分担執筆[編集]
- 全国解放教育研究会編『解放の思想――その原点から教育を』 明治図書出版(双書部落解放)、1974年
脚注[編集]
関連文献[編集]
- 事典
- 朝日新聞社編『現代人物事典』朝日新聞社、1977年
- 現代革命運動事典編集委員会編『現代革命運動事典』流動出版、1981年
- 平凡社教育産業センター編『現代人名情報事典』平凡社、1987年
- その他
- 小山弘健『続日本社会運動史研究史論――その文献と研究の現状 1957-1976』 新泉社、1979年
- 師岡佑行『戦後部落解放論争史 第3巻』柘植書房、1982年
- 小島亮『ハンガリー事件と日本――一九五六年・思想史的考察』中公新書、1987年/現代思潮新社、2003年
- 橋本福夫「雪山慶正さんへの追悼の手記」、『橋本福夫著作集 第1巻 創作・エッセイ・日記』早川書房、1989年
- 絓秀実『吉本隆明の時代』作品社、2008年
- 森勇二郎「師について ── 雪山慶正先生」、岩崎司郎『はるかなる「かくめい」――獄中からの手紙1973-79』 彩流社、2015年