踏み絵
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踏み絵 (ふみえ)とは、キリスト教が非合法だった江戸時代に行われた行政行為である。もともとは踏ませる行為を絵踏(えふみ)、それに使われる絵板を踏絵といったが、後に絵踏も踏絵と言われるようになった。
概要[編集]
キリスト教徒に対する踏み絵[編集]
キリスト教徒から没収したイエス・キリストや、聖母マリア像を床に置き、これを踏ませて、踏めない者はキリスト教徒だとして厳罰に処した。長崎では正月に行われた。長年にわたる行為の結果像は形がわからなくなり、現在保存されているものも原形を留めていない。俳句では季語とされている。1873年に禁教令の廃止により正式に行われなくなったが、江戸時代末期にはヨーロッパ諸国の抗議によって実質的に中止されたと思われる。
作品[編集]
- 山崎豊子の小説『二つの祖国』では、ある日系人がアメリカ合衆国政府の機関から大日本帝国への忠誠がない証拠として床に置かれた昭和天皇の写真を踏めと言われた。それを聞いた主人公の父親は「切支丹伴天連の踏み絵の真似をしやがって」といった。
- キン肉マンアメリカ遠征編では、敵の組織に捕まったキン肉マンに対して、キン肉マンでない証拠としてキン肉大王の写真を踏めと言われたが、キン肉マンは簡単に踏みつけた。
- 遠藤周作の小説『沈黙』は踏み絵を踏むシーンが有名である。
比喩[編集]
ある対立している組織やその人物に対する評価を言わせることを否定的な表現として表す。