西武多摩川線車両交換甲種
西武多摩川線車両交換甲種 | |
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国立駅を通過する甲種列車(2022年4月) | |
概要 | |
種別 | 専用貨物列車A (甲種鉄道車両輸送) |
列車番号 | 新秋津→武蔵境(往路) 9285列車~9267列車~9282列車 武蔵境→新秋津(復路) 9281列車~9286列車 |
運行開始 | 不明 |
運行事業者 | 日本貨物鉄道(JR貨物) 西武鉄道 |
路線 | |
走行路線 | 武蔵野線・中央本線 |
運行区間 | 新秋津駅 - 武蔵境駅 |
その他 | |
使用車両 | JR貨物EF210形電気機関車 国鉄EF65形電気機関車 西武新101系電車263F |
両数 | 4両 |
備考 | 八王子駅、新座貨物ターミナル駅にて機回し等のため途中停車 |
西武多摩川線車両交換甲種(せいぶたまがわせんしゃりょうこうかんこうしゅ)とは、日本貨物鉄道(JR貨物)が新秋津 - 武蔵境間で不定期で設定している甲種鉄道車両輸送(甲種輸送)貨物列車の通称。西武鉄道の委託列車である。
概要[編集]
西武多摩川線は、他の西武線の路線とはレールが繋がっておらず、完全な孤立路線として運営されている。線内には白糸台車両基地があるが、同基地では全般検査などの検査仕業を行っていない。そこで、西武多摩川線の起点駅である武蔵境駅構内のJR連絡線と、新秋津駅構内の西武池袋線とのJR連絡線を介し、大規模検査が行われる武蔵丘車両検修場へ入出場するために車両交換のための甲種輸送のやり取りが定期的に行われる[1]。路線図上だけで見ると、中央快速線武蔵境駅の3駅隣の駅は国分寺駅で、同駅には西武国分寺線と西武多摩湖線が乗り入れている。一見するとこちらで車両交換を行った方が効率が良いように見えるが、残念ながらJRと西武との連絡線は設置されていないため車両交換は出来ない[注 1]。
多摩川線側からは白糸台車両基地、池袋線側からは小手指車両基地にて、甲種輸送前に必要な車両の準備(パンタグラフ上昇防止装置設置、自動連結器と密着連結器の交換、ブレーキ装置設置など)を1日かけて行う[2]。新秋津 - 小手指間は甲種輸送の対象編成は自走せず、西武鉄道の新101系(263F)にエスコートされる。
年に4回ほど、約3ヶ月おきに運行されている[3]。2023年までは雑誌『鉄道ダイヤ情報』にて甲種輸送の実施日時を事前に知ることが出来る列車の1つだった。
列車番号は、新秋津→新座タ間が9285列車、新座タ→八王子間が9267列車、八王子→武蔵境間が9282列車、武蔵境→八王子間が9281列車、八王子→新秋津間が9286列車。八王子 - 武蔵境間については中央快速線の終車後・初電前に運転される。
経路[編集]
- 武蔵境駅 - (八王子駅) - (新座貨物ターミナル駅) - 新秋津駅
- 八王子駅と新座貨物ターミナル駅では方向転換を行う。
使用車両[編集]
JR貨物[編集]
- JR貨物EF210形電気機関車(新鶴見機関区所属)
- 国鉄EF65形電気機関車(新鶴見機関区所属)
西武鉄道[編集]
- 西武新101系 263F
- 西武池袋線内での被輸送車両の牽引を担っている。2007年度にE31型電気機関車を置き換えるために改造導入。改造に際して、編成組み換えによって4両の編成すべてが電動車という異色の編成となっている。
脚注[編集]
出典[編集]
- ↑ “孤立した支線:西武・多摩川線---深夜の回送、甲種輸送を見る[動画]”. レスポンス (2022年6月21日). 2023年12月16日確認。
- ↑ “西武鉄道多摩川線の車両交換、たぶんほとんどの人が見たことないはず…全線開通100周年で動画大公開!”. 鉄道ホビダス (2022年6月21日). 2023年12月16日確認。
- ↑ “6/4【中央】西武新101系甲種輸送~年に4度のお楽しみ!?”. アメーバブログ (2023年7月17日). 2023年12月16日確認。
注釈[編集]
- ↑ 過去に線路自体は繋がっていたが、現在は跡地がJR東日本の保線資材置き場として利用されている。