若王子池

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若王子池(にゃこうじいけ/にゃくおうじいけ)は、愛知県豊明市北部にある農業用ため池。面積は約12ヘクタール。読みは「わかおうじいけ」ではない。

地理[編集]

豊明市愛知郡東郷町名古屋市緑区の3自治体の境界に近い。600メートル東にある勅使池(ちょくしいけ、23ヘクタール)に次いで、豊明市で第2位の面積を持つ池である。南岸からは南東にむかって若王子川が流出しており、若王子川は豊明市・みよし市刈谷市の3自治体の境界付近で境川に注いでいる。

西岸の森の中には上高根の氏神である若王子社(神社)があり、若王子社の近くには2000年に名古屋市緑区から当地に移転した水谷牧場がある。1965年から旧所在地で牧場経営を行っていた水谷牧場は、2018年時点で経産牛50頭と育成牛20頭を飼養している。

北岸と東岸は新興住宅地であり、北岸は豊明市沓掛町若王子、東岸は愛知郡東郷町清水3丁目・4丁目である。豊明市沓掛町若王子地内では2018年現在も新たな住宅地の造成が行われている。ブラックバスやコイなどの釣りスポットとしても知られる。

歴史[編集]

江戸時代初期の明歴元年(1655年)に造成された農業ため池である。1974年(昭和49年)には現在の堤防が完成し、その際には南岸に古墳時代の集落跡が発見された。

豊明市水上メガソーラー発電所[編集]

2017年3月には豊明市を事業主体として豊明市水上メガソーラー発電所(水上太陽光発電所)が完成した。ため池の16%に相当する19,429.6平方メートルの水面に6,720枚のソーラーパネルが設置され、一般家庭約600世帯分の電気を発電している。今後20年間にわたって年間1650万円の利益を見込んでいる。

池沼の水面を利用した水上太陽光発電所はまだ珍しいが、水面によってパネルの冷却効果があり、パネルを遮る樹木などがなく、土地造成が必要ないため初期投資が抑えられるなど、地上の太陽光発電所よりも15%効率が良いという。自治体が事業主体となる水上太陽光発電所は東海3県初。事業費は約5億5000万円。