福島県沖地震
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福島県沖地震(ふくしまけんおきじしん)とは、福島県の沖合を震源とする地震の総称である。
主な地震[編集]
- 1938年 福島県東方沖地震
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- 2011年 東北地方太平洋沖地震
- この巨大地震の震源域には福島県沖も含まれ、2011年3月の本震以降、この海域でも余震が続発した。
- 2016年 福島県沖地震 (3.11の余震)
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- 2021年 福島県沖地震 (3.11の余震)
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- 2022年 福島県沖地震
- 2022年3月16日23時36分頃、福島県と宮城県を震度6強の激震が襲った。震源は福島県沖(北緯37度41.8分・東経141度37.3分)、震源の深さは57km、地震の規模はM7.4(Mw7.3)。日本列島下へ沈み込む太平洋プレート内部の逆断層により引き起こされたスラブ内地震であったことが、地震波などの解析からわかった[1]。福島県沖は地震活動が極めて活発なところで、1年前の2021年2月13日にもほぼ同じメカニズムによる同規模の地震がごく近い場所で発生していた。そのためこの2県は2年連続で震度6強に襲われる結果となり、被害が顕著化した。ちょうど11年前に起きた東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)を上回るほどの激しい揺れに見舞われた地域もあったといわれる[2]。
- 揺れの大きかった宮城県と福島県を中心に被害は甚大で、被害の概要は、死者4人、負傷者28人、家屋の全壊217棟、半壊4,556棟、一部破損52,162棟(総務省消防庁)[3]。広範囲にわたる大規模な停電や断水といったライフライン被害ばかりでなく、高速道路の破損や鉄道の麻痺といった交通への被害も多大であった。激震で東北新幹線が脱線した事故は特に大きな衝撃を与え、同新幹線は約1ヵ月間にわたって不通となった[4]。また仙台城をはじめとする文化財や各種の施設なども大きく被災したほか、大規模停電は震源から遠く離れた首都圏(東京)などでも発生した[5]。そのため5日後には、資源エネルギー庁により電力需給逼迫警報が初めて発令されるに至った。
双子地震[編集]
2021年と2022年に起きた福島県沖地震は、まるで双子のように酷似していた。
2021年福島県沖地震 | 2022年福島県沖地震 | 備考 | |
---|---|---|---|
発生日時 | 2021年2月13日 23時7分50.5秒 |
2022年3月16日 23時36分32.6秒 |
両地震とも深夜の23時台に発生した。 |
震央 | 北緯37度43.7分 東経141度41.9分 |
北緯37度41.8分 東経141度37.3分 |
両地震の震源・震央はごく近い[6]。 |
震源の深さ | 55km | 57km | |
地震の規模 | M7.3 (Mw7.1)[7] | M7.4 (Mw7.3)[6] | 2022年地震の方が、規模・震源域ともにやや大きい[8]。地殻変動も2022年地震の方が大きめであった[9]。 |
最大震度 | 震度6強 | 両地震とも宮城県と福島県で最大震度6強となり、揺れの広がり方も類似していた[10]。福島県相馬市と国見町、宮城県蔵王町は、2年連続で震度6強の烈震に襲われた[11][12][13]。 | |
地震の種類 (発震機構) |
太平洋プレートの逆断層型スラブ内地震[6] (西北西-東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型)[14] |
地震の種類とメカニズムはいずれも共通していた。揺れ方の特徴も同じで、いずれも「短周期卓越型」であった[15]。ただし、両地震の震源断層は別のものであり、2022年地震は2021年地震の震源断層の北延長部が動いて起きたと考えられている[8]。 | |
津波 | 最大22cm (石巻港)[16] | 最大31cm (石巻港) | 津波注意報は、2021年地震では発表されなかったが、2022年地震では発表された。2021年地震の津波の規模は、2022年地震のそれに比べると小さめであった。両地震とも石巻港で最大の津波高を観測した。 |
人的被害 | 死者3人・負傷者184人 | 死者4人・負傷者247人 | 被害は全体的に2022年地震の方が大きかった。犠牲者数および住家の全壊・半壊・一部破損棟数は、いずれも2022年地震が2021年地震を上回った[17]。 |
住家被害 | 全壊144棟・半壊3,070棟 | 全壊217棟・半壊4,556棟 |
脚注[編集]
- ↑ 2022年3月16日福島県沖の地震の評価(PDF)
- ↑ 【2011年の東日本大震災を超える揺れの場所も 3.16福島県沖地震】空ネット(3月23日放送) - YouTube
- ↑ “福島県沖を震源とする地震による被害及び消防機関等の対応状況(第23報)(PDF)”. 消防庁災害対策本部 (2022年11月18日). 2023年3月9日確認。
- ↑ “2022年の災害(1)震度6弱・6強の地震と火山噴火” (日本語). 明日をまもるナビ(NHK). 2023年3月9日確認。
- ↑ 福島県沖震源で震度6強 新幹線脱線 - NHKアーカイブス(日本放送協会)
- ↑ a b c 理科年表 2023年 (811ページ) ISBN 978-4-621-30736-6
- ↑ “CMT解 (2021年02月13日23時07分 福島県沖 M7.3)” (日本語). www.data.jma.go.jp. 気象庁. 2023年2月14日確認。
- ↑ a b “2022年3月16日の福島県沖の地震について ” (日本語). irides.tohoku.ac.jp. 東北大学災害科学国際研究所(遠田晋次). 2023年2月20日確認。
- ↑ “令和3年2月13日23時7分の福島県沖の地震に伴う地殻変動(第2報)” (日本語). www.gsi.go.jp. 国土地理院. 2023年2月21日確認。
- ↑ 第15回「新幹線脱線対策協議会」の結果概要 - 国土交通省 鉄道局技術企画課(P.2)
- ↑ 葉上太郎. “「毎年のように大災害」「もう疲れてしまった」2年連続の震度6強でボロボロに…福島県相馬市の“過酷すぎる実態”” (日本語). 文春オンライン. 2023年2月14日確認。
- ↑ 葉上太郎 (2022-06). “新版図の事情 : "縮む社会"の現場を歩く(第146回)相次ぐ災害に心と資金が折れる : 福島県相馬市、2年連続で震度6強の地震 原発事故、続く模索(27)” (日本語). ガバナンス / ぎょうせい 編 (254): 90–93 .
- ↑ “福島 震度6強地震から2年 たび重なる被災で修復追いつかず” (日本語). NHKニュース. 2023年2月13日確認。
- ↑ 地震調査委員会「2021年2月13日福島県沖の地震の評価」
- ↑ “2021年2月の福島県沖地震と揺れ方が共通 宮城県沖には地震の空白域も” (日本語). khb東日本放送. 2023年2月14日確認。
- ↑ 2021年の東北地方の主な地震活動 - 仙台管区気象台
- ↑ 2021年福島県沖地震による被害状況(PDF) - 総務省消防庁