社会主義研究会

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

社会主義研究会(しゃかいしゅぎけんきゅうかい)は、1898年明治31年)に結成された社会主義研究団体。日本初の社会主義研究団体であるとされる[1][2]

概要[編集]

1898年明治31年)10月10日頃、東京市芝区三田四国町のユニテリアン教会・惟一館(現・東京都港区芝、友愛会館)で、「社会主義ノ原理ト之ヲ日本ニ応用スルノ可否ヲ考究」(概則)[3]することを目的に社会主義研究会が結成された。10月18日に第1回例会を開催した。ユニテリアンの村井知至安部磯雄によって結成が協議され、村井が会長に就任した。会員は安部磯雄、片山潜幸徳秋水佐治実然神田佐一郎豊崎善之助岸本能武太新原俊秀河上清高木正義らで[2]、ユニテリアン協会員のクリスチャンや前年4月に結成された社会問題研究会の会員が少なくない[3][4]。月1回例会を開き、サン=シモンフーリエルイ・ブランプルードンラサールマルクスなどの研究や討論を行った。その成果はユニテリアン教会の機関誌『六合雑誌』に発表された[5]1899年(明治32年)10月に結成された普通選挙期成同盟会に参加した会員もいる[6]

1900年(明治33年)1月28日の第11回例会で実践活動を重視することを目的に社会主義協会へ改称し、安部磯雄が会長に就任した[2][7]

出典[編集]

  1. 精選版 日本国語大辞典の解説 コトバンク
  2. a b c 社会主義研究会(後の社会民主党)結成(1898.10.10)から120年! 友愛労働歴史館(2018年10月9日)
  3. a b 日本大百科全書(ニッポニカ)の解説 コトバンク
  4. 石毛忠、今泉淑夫、笠井昌昭、原島正、三橋健代表編者『日本思想史辞典』山川出版社、2009年、439頁
  5. 日本社会主義運動史 労働の解放をめざす労働者党
  6. 神奈川県企画調査部県史編集室編『神奈川県史 通史編4 近代・現代1』神奈川県、1980年、724頁
  7. 社会主義研究会[社]1898.10.18 『社会・労働運動大年表』解説編

関連項目[編集]