戦国史 (ゲーム)

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
戦国史SE/戦国史FE
ジャンル歴史戦略シミュレーションゲーム
対応機種Microsoft Windows 95
Microsoft Windows 98
Microsoft Windows Me
Microsoft Windows NT 4.0
Microsoft Windows 2000
Microsoft Windows XP[1]
開発元浅香達彦(asaka)
バージョン1.16d(2011年10月1日
人数1人
メディアダウンロード提供
発売日2005年6月6日(SE正式版公開日[1]
必要環境CPU: MMX命令対応CPU
メモリ: 512MB以上(推奨)
画面色数: ハイカラー以上
画面解像度: XGA以上(推奨)[1]

戦国史(せんごくし)は、日本の戦国時代を舞台としたWindowsPC用シミュレーションゲームシェアウェア版の『戦国史SE』とフリーウェア版の『戦国史FE』が用意されている。

開発者は浅香達彦(asaka)。ゲームの目的は、日本全国の戦国大名の中から一つの大名家を担当し、天下統一を目指すことである。また、シナリオ作成エディタが付属しているため、ユーザーにより、日本の戦国時代だけでなく様々な時代や地域を扱ったシナリオが発表されている。

概要[編集]

2001年にフリーウェアとして公開された。当初は、奥羽(東北)地域の戦国史を扱った『奥羽戦国史』として発表され、その後古琉球時代を扱ったシナリオも追加されて、『戦国史』となった。公開当時の戦国史は、システムソフト(現・システムソフト・アルファー)のPCゲーム『天下統一』の影響を受けて、天下統一ユーザーの一部からの支持を受けており、ゲームシステムも、外交・戦略を中心とした天下統一のそれに近いものとなっていた。

2005年6月にはシェアウェアとして、正式版である『戦国史SE』(Shareware Edition)が公開された。また、地形表示・経路種類・軍船・海戦などの正式版の機能を一部省略したバージョンが、戦国史FE(Freeware Edition)として、フリーウェアで公開されている。

ユーザーによって作成されたシナリオも多数発表されており、付属のシナリオエディタを使用してシナリオの作成・編集がすることができる。また、シナリオデータはテキスト形式なので、標準的なテキストエディタでも作成・編集が可能である(シェアウェア化以前は公式なシナリオエディタが存在しなかったため、こちらの方法が主流であった)。2006年6月に条件イベントシステムなどが実装され、より凝ったイベント演出や世界観の再現も可能になった。

ユーザーによって発表されたシナリオの題材は戦国時代をはじめとした日本史を背景としたものに留まらず、近現代史を含む世界史はもちろん、史実とは離れた仮想の歴史を扱ったものや、架空の世界を舞台にしたもの、またゲームやアニメなどの二次創作のシナリオなども発表されている。

主な更新履歴[編集]

  • 2005年4月13日: 『戦国史SE』のベータテスト版が初公開。
  • 2005年4月15日: バージョン0.90aが公開。
  • 2005年6月6日: バージョン1.00が公開。正式版となり、『戦国史SE』のライセンス販売が開始される。
  • 2006年6月10日: バージョン1.10がベータ版として公開。条件イベントシステムが導入される。
  • 2006年7月8日: バージョン1.12が公開。条件イベント導入以後初の正式版となる。
  • 2007年12月29日: バージョン1.13が公開。ループ処理など複雑・高度な機能が条件イベントシステムに追加される。
  • 2009年9月26日: バージョン1.15が公開。シナリオに追加できる要素数の制限が緩和されたほか、『戦国史サンプルシナリオVer.2.0』の同梱が開始される。

ゲームシステム[編集]

前述したように、『天下統一』のゲームシステムの影響を強く受けており、それと同様に外交・戦略を重視するものとなっている。戦闘・戦術は簡素であるが、シェアウェア化以降は戦術面でもいくらか要素が追加されている。

外交(不戦同盟/従属/臣従)システム[編集]

本ゲーム最大の特徴は外交システムである。すなわち本ゲームで特定の大名家を担当するプレーヤーは、自家の規模の大小に応じ、他家を勢力下に置いて自由に使役したり、逆に大勢力の庇護下で自家の存続を図りながら領土拡大に努めることができる。相互の関係はその影響度の違いによって敵対/不戦同盟/従属/臣従の4段階と宿敵関係の5つに分類され、プレイヤーが担当した大名以外の全国の大名もプレイヤーと同様にそのような外交関係をそれぞれに結びながら、勢力を競い合って天下統一を目指していく。

以下に各外交関係の概要を示す。

敵対
外交関係のない一般的な関係で、いつでも相互の領内に侵攻できる。
不戦同盟
最も緩やかな外交関係で、相互の大名家の独立・主体性は維持したまま相互不可侵の状態。同盟締結を申し込んだ大名家は、相手の石高に応じ同盟資金の拠出が必要である。また他の外交関係も同様だが、相手が応じるかどうかは相互の石高差に左右され、同盟を拒否されることも当然ある。
従属
不戦同盟がいわば両家対等の外交関係であるのに対し、両家間に外交面での主従関係が生じるのが従属である。すなわち従属大名家は、配下武将の動員など独立家としての権能は維持できるものの、外交面での主体性は主家に移行。主家大名と同一の外交関係になるとともに、自発的な外交交渉はできない。従って従属大名になると、それまで自家傘下の従属・臣従させていた家への影響も失われる。これを逆手に取って、初期状態で宿敵(後述)関係にある家と同盟関係になることも可能である。
臣従
最も強い主従関係。臣従家は外交面のみならず配下武将の動員の主体性も失われるほか、主家軍勢の自領内移動を許し、兵力移動・戦闘は主家と一体化する。
宿敵
敵対関係が固定され、最初から一切の外交交渉が不可能な関係。サンプルシナリオ上では武田家VS上杉家、毛利家VS尼子家、織田家VS今川家など、史実をデフォルメしてゲームを盛り上げる設定がなされている。

こうした外交システムはコーエー(光栄)の信長の野望シリーズ三國志シリーズなどの他ゲームにも一定程度存在するが、本ゲームにおいては外交戦略が自家存続、勢力拡大に影響する度合いが極めて大きい。外交関係のダイナミズムを重視しているため、敵国が従属・臣従を選択する確率は先述のコーエー作品よりも遙かに高い(ただし自分の勢力の大きさによる)。また志願従属、志願臣従のコマンドがあり、はじめは大勢力の元で雌伏忍従し、のち裏切って主家を倒し統一を目指すこともできる。

システムの特徴を利用することについて[編集]

システムの性質上、現実世界では不自然な事態が生じる場合があり、それを意図的に発生させることもできる。例えば滅亡した大名家の武将が滅亡時に不戦同盟・従属関係にあった大名家に落ち延びていく場合があることを利用して、遠隔地で滅亡間近の大名家と不戦同盟・従属関係を結ぶことで優秀な武将を容易に集めることができる。また従属・臣従先の大名家が滅亡した場合、その大名家が有していた外交関係は旧従属・臣従大名にそのまま引き継がれる。このシステムを利用すると、上述のように宿敵関係にある大名家と同盟関係になることができる。

標準添付シナリオ[編集]

概要[編集]

『戦国史』本体に同梱されている標準シナリオが『戦国史サンプルシナリオ』である。ボリュームはあるがあくまでサンプル扱いであるため、『戦国史SE』ではシェアウェア料金を支払う前の試用状態であってもこのシナリオに限り一切の制約なしに遊ぶことができる。

ゲームは1550年4月の群雄割拠状態からスタートし、各地の戦国大名や国人勢力、宗教勢力などとの交戦や合従連衡を経て、北海道南部渡島半島(ゲーム内では「蝦夷」と表記)を含めた日本列島統一を目指す。全国の全ての拠点がプレイヤー勢力の傘下に入ると「プレイヤー大名の当主が朝廷から征夷大将軍に任命された」旨のメッセージが表示され、エンディングを迎える。

2009年9月26日にリリースされた『戦国史』バージョン1.15から、従来のサンプルシナリオに加え、新たに『戦国史サンプルシナリオVer.2.0』が同梱された。『シナリオVer.2.0』は、ユーザーコミュニティサイト「戦国史同盟」の有志が、従来のサンプルシナリオを改良し、史実との整合性や条件イベントの拡充を図ったもの。規模が大きく複雑化した『シナリオVer.2.0』は、ゲームとしての性格に違いが生じたため『戦国史』バージョン1.15では従来のサンプルシナリオも「シナリオVer.1.0」として引き続き同梱されている。『シナリオVer.2.0』は今後も改良作業が継続されるが、正式リリース前のユーザー改造版シナリオファイルは『戦国史』本体からサンプルシナリオファイルとして認識されるロジックが組み込まれていないため、ユーザー登録が行われていない『戦国史SE』でプレイする場合には、一般のシナリオと同じく2年間である。

『戦国史サンプルシナリオVer.1.0』[編集]

戦国史サンプルシナリオVer.1.0』(ファイル名「サンプルシナリオ.snr」)では大名は358家、拠点は598城、武将は1393名が登場する。条件イベントは未完成であり、陶家関連・松平家関連の合計5イベントと、ゲームに関係のない「戦国歴史メモ」機能のみが実装されている。

『シナリオVer.1.0』は、もともと正式版以前に発表された在野シナリオ『四国志全国版』を基礎にしたもので、『戦国史』バージョン1.12cと同時にリリースされた2006年10月28日版から現在までおよそ3年間同梱され続けたシナリオである。今後大規模な変更は予定されていないが、大規模化・複雑化した『シナリオVer.2.0』以降の改良版に対し、比較的初心者向けのシンプルなシナリオとして並存する。

『戦国史サンプルシナリオVer.2.0』[編集]

ユーザー主導で進められたシナリオ改造の成果物である『戦国史サンプルシナリオVer.2.0』(ファイル名「サンプルシナリオVer.2.0.snr」)では、登場する大名は434家、武将は3567名、拠点は684城と、『シナリオVer.1.0』から大幅に拡充された。また条件イベントの追加・調整や、史実にあわせた国境の調整、一部の国の分割(越後、信濃など)、同盟・宿敵関係の追加、城名・武将名の変更など、細部まで手が入れられている。ゲームバランスの安定化にも重点が置かれ、従来難易度が低かった大名家の宿敵設定の変更なども行われている。

この節は執筆の途中です この節はまだ執筆途中です。加筆、訂正して下さる協力者を募集中!

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. a b c 浅香達彦. “戦国史トップページ”. シミュレーションゲーム戦国史公式ページ. 2009年9月29日確認。

外部リンク[編集]