平楽寺書店
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平楽寺書店(へいらくじしょてん)は、京都府京都市の仏教書の出版社である。
歴史[編集]
慶長時代(1596年~1615年)には本を店頭で販売する書店が登場した。林九兵衛(儒書)、村上勘兵衛(仏書)、風月庄左衛門(儒書・医書)、秋田屋平左衛門(仏書・医書)などが代表的な書店であった。平楽寺書店の創業者である村上浄徳は慶長の頃に京都で書籍商を開業し、やがて出版業を開始し、仏書・医書を刊行した。はじめは鞍馬口で開店し、次に二条通玉屋町、二条通車屋町角へ移転した。店主は、代々「村上勘兵衛」を名乗っている。二条通付近には武家や公家が多かったため古典書籍や歌書、寺町通や五条通には寺院との関係で仏教関係の書店が集まっている。
1639年(寛永16年)には医書である『病論俗解集』を刊行した。わが国最初の医学用語辞典である[1]。
大正2年(1913年)、11代目村上勘兵衛は営業権を井上治作に譲渡し、社名を平楽寺書店とし、日蓮宗の経典・書籍を出版した。現在は子孫の井上一が代表取締役となっており、昭和60年(1985年)7月1日から株式会社となっている[2]。
社屋は1927年(昭和2年)建築の国登録有形文化財であった[3]。鉄筋コンクリート造り3階建であったが、平成29年(2017年)に解体され、登録有形文化財は登録を抹消された。