平安通マラソン

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動

平安通マラソン(へいあんどおりマラソン)とは、かつて愛知県名古屋市北区で見られた名古屋鉄道(名鉄)小牧線上飯田駅から名古屋市営地下鉄名城線平安通駅までの1km弱に渡る徒歩連絡を指す俗称である。

概要[編集]

名鉄小牧線は、小牧線の途中駅から分岐する鉄道支線が1960年代にことごとく廃止となるも、長らく名古屋市内の上飯田駅で名古屋市電御成通線と連絡していたが、1971年(昭和46年)2月1日に名古屋市電御成通線が廃止されると上飯田駅はバスが接続するのみの駅となり、鉄道との連絡も終点側の犬山駅しかなくなった。

小牧線を利用して名古屋市内へ通勤する旅客は、上飯田駅からバスを利用するか名城線平安通駅まで約10分の道のりを歩くかの選択を余儀なくされることになったが、特に通勤時間帯に時間の読めないバスは敬遠され、平安通駅まで歩く利用者が数多く見られた。

また、上飯田駅前には、地下鉄開業前は放置自転車も多かった。これも、平安通駅までの通勤に使用する利用者の所有物であったといわれる。上飯田と平安通間の約1kmは、朝夕の通勤ラッシュ時には道にあふれんばかりの人でごった返し、この特異な光景はマスコミでも全国的に取り上げられる程であった。

こうして市電御成通線廃止以降使いづらい路線となった小牧線は名古屋市内へ乗り入れる路線であるにもかかわらず、ローカル線さながらの閑散ぶりを呈するようになった他、犬山 - 名古屋間の犬山線の混雑にもバイパス機能を発揮できず、上飯田線が建設されるに至った。

関連項目[編集]