工藤章 (経済学者)
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工藤 章(くどう あきら、1946年10月27日[1] - )は、経済学者。宇野学派[2]。
東京生まれ[3]。1969年東京大学経済学部経済学科卒業。1975年東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学[1]。戸原四郎の演習に参加[4]。博士課程在籍中の1975年に馬場宏二が主宰した「ブラウン研究会」に参加[5]。1975年東京大学社会科学研究所助手。1978年信州大学人文学部・経済学部助教授。1980年東京大学教養学部助教授。1983年10月-85年9月および1988年4-8月西ドイツ・フンボルト財団奨励研究員(西ドイツ・ベルリン自由大学)。1991年東京大学社会科学研究所助教授、1992年教授[1]。2010年停年退職[3]、東京大学名誉教授。
専門はドイツ経済、国際関係企業史。日独企業関係史に関する研究、ドイツの巨大化学企業I.G.ファルベンの研究、日独関係を軸とした国際関係史に関する研究がある[6]。東大社研のグループ研究組織「ドイツ経済文献研究会」に参加[1]。
著書[編集]
単著[編集]
- 『日独企業関係史』(有斐閣[東京大學社會科學研究所研究叢書]、1992年)
- 『イー・ゲー・ファルベンの対日戦略――戦間期日独企業関係史』(東京大学出版会[東京大學社會科學研究所研究叢書]、1992年)
- Japanese-German Business Relations. Cooperation and Rivalry in the Inter-war Period, Routledge, 1998.
- 『現代ドイツ化学企業史――IGファルベンの成立・展開・解体』(ミネルヴァ書房[Minerva人文・社会科学叢書]、1999年)
- 『20世紀ドイツ資本主義――国際定位と大企業体制』(東京大学出版会、1999年)
- 『日独経済関係史序説』(桜井書店、2011年)
- The Japanese and German economies in the 20th and 21st centuries : business relations in historical perspective, Renaissance Books, 2018.
- 『20世紀日独経済関係史 I 国際定位』(日本経済評論社、2021年)
- 『20世紀日独経済関係史 Ⅱ 企業体制』(日本経済評論社、2022年)
- 『ドイツ資本主義と東アジア 1914-1945』(桜井書店、2023年)
共著[編集]
- 『現代世界経済――馬場経済学の射程』(小澤健二、小林襄治、鈴木直次共著、御茶の水書房、2019年)
- 『極東ナチス人物列伝――日本・中国・「満洲国」に蠢いた異端のドイツ人たち』(田嶋信雄、田野大輔編著、大木毅、熊野直樹、清水雅大共著、作品社、2021年)
編著[編集]
- International Cartels in Business History (co-edited with Terushi Hara), University of Tokyo Press, 1992.
- 『ドイツ統一と東欧変革』(住谷一彦、山田誠共編著、ミネルヴァ書房、1992年)
- 『20世紀資本主義 Ⅱ 覇権の変容と福祉国家』(編、東京大学出版会[東京大学社会科学研究所研究報告]、1995年)
- 『現代ヨーロッパ経済史』(原輝史共編、有斐閣、1996年)
- 『ドイツ経済――統一後の10年』(戸原四郎、加藤榮一共編、有斐閣、2003年)
- 『現代日本企業(全3巻)』(橘川武郎、グレン・D. フック共編、有斐閣、2005-06年)
- 「1 企業体制 上 内部構造と組織間関係」(2005年)
- 「2 企業体制 下 秩序変容のダイナミクス」(2005年)
- 「3 グローバル・レビュー」(2006年)
- 『ドイツ資本主義――戦間期の研究』(戸原四郎著、藤澤利治共編、桜井書店、2006年)
- 『フランス資本主義――戦間期の研究』(玉田美治著、戸原四郎、戸原つね子共編、桜井書店、2006年)
- 『日独関係史(全3巻)』(田嶋信雄共編、東京大学出版会、2008年)
- 「I 総説/東アジアにおける邂逅」
- 「Ⅱ 枢軸形成の多元的力学」
- 「Ⅲ 体制変動の社会的衝撃」
- Japan and Germany: Two Latecomers on the World Stage, 1890-1945, Vol. I: German Weltpolitik and the Emergence of Japan as a Power: 1890-1931; Vol. II: Japanese-German Rapprochement Policy and its Reality: 1931-45; Vol. III: Technology, Thought and Culture ‒ Individuals and Changing Inter-nation Relations, 1890-1945 (co-edited with Nobuo Tajima and Erich Pauer), Global Oriental, 2009.
- 『企業分析と現代資本主義』(井原基共編、ミネルヴァ書房[Minerva人文・社会科学叢書]、2009年)
- 『現代世界経済の構図』(馬場宏二共編、ミネルヴァ書房[Minerva人文・社会科学叢書]、2009年)
- 『戦後日独関係史』(田嶋信雄共編、東京大学出版会、2014年)
- German and Japanese business in the boom years : transforming American management and technology models (co-edited with Matthias Kipping and Harm G. Schröter), Routledge, 2015.
- 『ドイツと東アジア 一八九〇-一九四五』(田嶋信雄共編、東京大学出版会、2017年)
- Mutual perceptions and images in Japanese-German relations, 1860-2010 (co-edited with MSven Saaler and Tajima Nobuo), Brill, 2017.
- 『ドイツ=東アジア関係史 一八九〇-一九四五――財・人間・情報』(熊野直樹、田嶋信雄共編、九州大学出版会、2021年)
訳書[編集]
- アンドレ・G・フランク『世界経済危機の構造』(ティビーエス・ブリタニカ[Books '80]、1982年)
- H.W.アーント『世界大不況の教訓』(小沢健二、長部重康、小林襄治、鈴木直次、石見徹共訳、東洋経済新報社、1978年)
出典[編集]
- ↑ a b c d 工藤章 東京大学社会科学研究所
- ↑ 馬渡尚憲「平田喜彦・侘美光彦編, 『世界大恐慌の分析』, 有斐閣、一九八八年四月、三四七頁、六五〇〇円(PDF)」『社会経済史学』第49巻第5号、1989年
- ↑ a b ドイツ資本主義と東アジア1914-1945 紀伊國屋書店
- ↑ 馬場宏二「解説 段階論を巡る研究会記録」「宇野理論を現代にどう活かすか」Newsletter (11)(PDF)2009年3月17日
- ↑ 馬場宏二「解題」、H.W.アーント著、小沢健二、長部重康、小林襄治、工藤章、鈴木直次、石見徹訳『世界大不況の教訓』東洋経済新報社、1978年
- ↑ 『東京大学社会科学研究所年報』No.47(PDF)、2010年9月24日