岩崎信彦

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岩崎 信彦(いわさき のぶひこ、1944年 - )は、社会学者。神戸大学名誉教授。専門は地域社会学、現代社会論[1]

経歴[編集]

北九州市生まれ。京都大学文学部哲学科を経て[2]、1971年京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学[3]。1972年高野山大学文学部講師、1977年助教授、1978年立命館大学産業社会学部助教授、1983年神戸大学文学部助教授、1994年教授。1983年より大学院文学研究科修士課程担当、1984年より大学院文学研究科博士課程担当、2002年より2004年まで文学部長・文化学研究科長を務める。2007年定年退職[2]。神戸大学人文学研究科地域連携センター特別研究員、神戸大学名誉教授[1]

人物[編集]

マルクス派かつジンメル派を自任している。1969年1月の学生部封鎖のとき、全学の大学院生協議会の事務局長を務めていた。マルクス派として研究者生活を始め、マルクス主義社会学者の田中清助から大きな影響を受けた。高野山大学に就職した後、和歌山県有田市のみかん調査や京都自治体問題研究所宇治市調査など地域・労働の調査研究に取り組んだ。1983年に神戸大学の理論社会学講座に着任し、ジンメル『貨幣の哲学』とマルクス『資本論』の理論研究、1995年に発生した阪神淡路大震災の調査研究に取り組んだ。1995年4月に神戸大学震災研究会を結成し、『阪神大震災研究(5巻)』を刊行した。また全国から被災地に入った社会学者の調査をまとめて『阪神・淡路大震災の社会学(3巻)』を刊行した[4]

著書[編集]

単著[編集]

  • 『21世紀の『資本論』――マルクスは甦る』(御茶の水書房、2015年)
  • 『ラディカルに自己刷新するマルクス』(かもがわ出版、2018年)

編著[編集]

  • 『現代労資関係の理論』(元島邦夫共編、青木書店、1982年)
  • 『リーディングス日本の社会学6 農村』(中田実、高橋明善、坂井達朗共編、東京大学出版会、1986年)
  • 『都市論のフロンティア――《新都市社会学》の挑戦』(吉原直樹共編著、有斐閣[有斐閣選書]、1986年)
  • 『町内会の研究』(上田惟一、広原盛明、鰺坂学、高木正朗、吉原直樹共編、御茶の水書房、1989年、増補版2013年)
  • 『地域と自治体 第17集 都市社会運動の可能性』(矢澤修次郎、自治体問題研究所共編、自治体研究社、1989年)
  • 『阪神・淡路大震災の社会学 1巻 被災と救援の社会学』(鵜飼孝造、浦野正樹、辻勝次、似田貝香門、野田隆、山本剛郎共編、昭和堂、1999年)
  • 『阪神・淡路大震災の社会学 2巻 避難生活の社会学』(鵜飼孝造、浦野正樹、辻勝次、似田貝香門、野田隆、山本剛郎共編、昭和堂、1999年)
  • 『阪神・淡路大震災の社会学 3巻 復興・防災まちづくりの社会学』(鵜飼孝造、浦野正樹、辻勝次、似田貝香門、野田隆、山本剛郎共編、昭和堂、1999年)
  • 『ゲオルク・ジンメルと社会学』(居安正、副田義也共編、世界思想社[Sekaishiso seminar]、2001年)
  • 『21世紀への橋と扉――展開するジンメル社会学』(居安正、副田義也共編、世界思想社[Sekaishiso seminar]、2001年)
  • 『少子高齢時代の都市住宅学――家族と住まいの新しい関係』(広原盛明、 高田光雄共編著、ミネルヴァ書房[Minerva福祉ライブラリー]、2002年)
  • 『海外における日本人、日本のなかの外国人――グローバルな移民流動とエスノスケープ』(ケリ・ピーチ、宮島喬、ロジャー・グッドマン、油井清光共編、昭和堂、2003年)
  • 『『貨幣の哲学』という作品――ジンメルの価値世界』(廳茂共編、世界思想社[Sekaishiso seminar]、2006年)
  • 『災害と共に生きる文化と教育――「大震災」からの伝言』(田中泰雄、林勲男、村井雅清共編、昭和堂、2008年)
  • 『京阪神都市圏の重層的なりたち――ユニバーサル・ナショナル・ローカル』(浅野慎一、西村雄郎共編、昭和堂、2008年)

訳書[編集]

  • T・H・マーシャル、トム・ボットモア『シティズンシップと社会的階級――近現代を総括するマニフェスト』(中村健吾共訳、法律文化社、1993年)
  • ダダ・マヘシュヴァラナンダ『資本主義を超えて――新時代を拓く進歩的活用理論(プラウト)』(松尾光喜訳、監訳、世界思想社、2009年)

監修[編集]

  • 玉野和志、三本松政之編集チーフ『地域社会学講座3 地域社会の政策とガバナンス』(東信堂、2006年)

出典[編集]

外部リンク[編集]