岡山ラーメン

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岡山ラーメン(おかやまラーメン)とは岡山県を中心として作られているラーメンの種別の一つである。

しかし、札幌ラーメン博多ラーメンなどの「地方ラーメン」に独特な各店共通となる「一定の方向性」には乏しく、各店に独特のオリジナルラーメンも存在する。そのため岡山ラーメンは定義付けが困難となっており、店や地域によって「○×系岡山ラーメン」などと称される事も少なくない。

おもな系列と代表店[編集]

岡山系[編集]

岡山系岡山ラーメン。岡山市を中心として発達したラーメン。一般に「岡山ラーメン」と称する場合は、このラーメンを指す。岡山県内に幅広く普及している。

特徴
  • スープベースは鶏がら醤油と豚骨醤油とがあり、魚介系ダシ材で各店独自のアクセントを加える場合もある。
  • 麺は中細から細めのストレート麺がよく使われる。ちぢれ麺はない。
代表店
  • 浅月本店(岡山市北区奉還町)
  • 富士屋(岡山市北区奉還町)
  • 丸天西店(岡山市北区奉還町)
  • やまと(岡山市北区表町)
  • だて(岡山市北区表町)
  • 麺屋 たくみ(岡山市北区中央町)
  • すわき後楽中華そば(県南チェーン店)
  • 天神そば(岡山市北区天神町)
  • 丸天(岡山市北区駅前町)
  • あまいからい(岡山市北区駅前町)


倉敷系[編集]

倉敷ラーメンとも。JR倉敷駅前で古くから営業していた「又一」というラーメン店のラーメン、およびその姉妹店や影響を受けたラーメン店、またそれ以外でも同ラーメンと特徴の似たラーメンのことを言う。土産用に「倉敷ラーメン」としても販売されている。

津山系[編集]

作州黒豚を用い、スープに蜂蜜、麺に山芋といった津山市の特産品を生かした、主に土産用の「津山らーめん」という町おこし商品のことを指す。

1999年7月に産学官で発足した「美作女子大学技術交流プラザ」(現:美作大学技術交流プラザ)に参加したラーメン好きのメンバーが中心となり地場産の食材をふんだんに使った美味しい津山ラーメンを作り、街の活性化をも目的のひとつとして開発された商品。地元の食材を使ったスープの研究から始め、開発から3年後の2002年(平成14年)6月におみやげ用として発売開始。その後、津山市内の飲食店でも販売されている。

笠岡系[編集]

詳細は「笠岡ラーメン」を参照

岡山県西部の笠岡市に古くから伝わるラーメンで、いわゆる笠岡ラーメン。厳密には、「岡山(県)のラーメン」の一つではあるが、「笠岡ラーメン」と「岡山ラーメン笠岡系」は別物。笠岡系は笠岡市以外の岡山県内において、笠岡ラーメンに真似たもの、あるいはそれに近づけたもの。

笠岡ラーメンは、ごく浅く煮出した透明な鶏がらスープにストレート麺、チャーシューの代わりに「かしわ肉[3]」が載っているのが特徴。「備中笠岡鶏ラーメン」ともいう。 かつては「斉藤」という名店が存在し、ごく一部の地元の人にとっては伝説となっている。現在ではその伝統を守る店の他、新しい工夫を加える店も多くなっている。岡山県で「ご当地ラーメン」を標榜している稀有な例である。

代表店(笠岡ラーメン)
  • 坂本
  • 一久
  • お多津
  • おっつぁん
代表店(笠岡系)
  • 笠岡鶏らーめんぼっけえ道場かみむら(倉敷市)

新見系[編集]

新見市で生まれた、を使ったラーメンで、新見ラーメンと呼ばれる。猪ラーメンともいう。新見市内のラーメン店が地元で害獣として暴れ回る猪を利用し、考案した。だし汁およびチャーシューに猪を使用しているのが特徴。基本は醤油スープ。地元商工会が猪料理を新見の名物にしようと運動し、その一環で新見ラーメンが市内の数店舗の飲食店でも提供されるようになった。土産物用にもインスタントが販売されているが、こちらはチャーシューのみ猪で、だし汁には猪が使用されていない。

他土地系[編集]

岡山外地の有名地元ラーメンの流れを汲む岡山ラーメンのことであり、元土地のラーメンと上記岡山ラーメンの特徴をハイブリッドさせたもの。元土地の名がつく。「九州系(博多系)」「北海道系(札幌旭川系)」「和歌山系」「備後系(尾道福山系)」などがある。

オリジナル系[編集]

上記各種ラーメンの一般的特徴を省みず、独自の流れを突き進む岡山ラーメンの総称。各種変り種が数多く、それ故に「岡山ラーメン」の存在をラーメン愛好者に強くアピールしてきた一団でもある。そのため、ラーメン愛好者にはこの「オリジナル系」こそが「岡山ラーメン」の真骨頂であるとする者も少なくない。そのため「オリジナル系」には各店共通の一般的特徴などは存在せず、各店の独自路線を貫徹している。それ故に各店において客の好き嫌いが分かれる。

代表店とメニュー
  • 金八ラーメン(岡山市北区柳川):太肉ラーメン
  • KEL2(岡山市北区神田町):クリームラーメン
  • 支那そば一龍(岡山市北区十日市):支那そば(醤油味)
  • とりそば太田(岡山市北区表町):とりそば
  • ラーメン太郎(岡山市南区新保):レモンラーメン
  • ベトコンラーメン(倉敷市帯高):ベトコンラーメン
  • 烏骨鶏ラーメン龍(倉敷市福田町古新田):烏骨鶏ラーメン
  • 夢や(美作市湯郷):げんこつラーメン

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

参考文献[編集]

  • 岡山ラーメンキング (株式会社エディターズ)
  • 岡山ラーメンキング2 (株式会社エディターズ)
  • 岡山ラーメンキング3 (株式会社エディターズ)

脚注[編集]

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  1. 上原哲郎監修『おかやま めんキング』株式会社エディターズ(2009年)
  2. 頼正康生発行『タウン情報おかやま4』株式会社アス(2009年)
  3. 岡山地方の方言で、老鶏の肉のこと。