大河内暁男
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大河内 暁男(おおこうち あきお、1932年6月10日[1] - 2017年3月6日[2])は、経済史家。東京大学名誉教授。経済学者の大河内一男の長男[3]。
経歴・人物[編集]
東京生まれ[4]。武蔵高等学校卒業(25期)[5]。1955年東京大学経済学部卒業。1960年東京大学大学院社会科学研究科修了[4]。立教大学経済学部助教授を経て[6]、東京大学経済学部教授、経済学部長[7]。1993年退官[4]。のち東京大学名誉教授[2]、大東文化大学経営学部教授[4]。
大塚久雄の門下生。主に市民革命を研究した「大塚史学」を産業革命史論へと展開した。会計学者の茂木虎雄は『産業革命期経営史研究』(岩波書店、1978年)を「…経済史と経営史、さらには会計史との「幸福な結合」(高橋幸八郎編・前掲書・序V、もち論大河内教授の大いなる努力があるが)をみると同時に、これらそれぞれの研究においても、相互関連的な、このような方法の必要性を強く感じさせるものである」と評している[8]。
著書[編集]
単著[編集]
- 『近代イギリス経済史研究――国内市場の研究』(岩波書店、1963年)
- 『産業革命期経営史研究』(岩波書店、1978年)
- 『経営構想力――企業者活動の史的研究』(東京大学出版会[東京大学産業経済研究叢書]、1979年)
- 『経営史講義』(東京大学出版会、1991年/第2版、2001年)
- 『発明行為と技術構想――技術と特許の経営史的位相』(東京大学出版会、1992年)
- 『ロウルズ-ロイス研究――企業破綻の英国的位相』(東京大学出版会、2001年)
共著[編集]
- 『書誌的にみたスミス『国富論』の形成とその国際的伝播――刊行200年記念ファクシミリ版アダム・スミス著『国富論』解説』(W.B.トッド、K.E.カーペンター共著、雄松堂書店、1976年)
- 『日本企業の自信と不安――経営行動の考察と提言』(山之内昭夫、安保哲夫、天笠美知夫共著、大東文化大学経営研究所[Research papers]、1996年)
編著[編集]
- 『教養経済学辞典』(大河内一男、内田忠夫、田添京二、高梨昌、加藤三郎、兵藤釗共編、青林書院新社、1967年)
- 『経済学辞典』(大河内一男、貝塚啓明、加藤三郎、高梨昌、田添京二、中村隆英、兵藤釗共編、青林書院新社、1980年)
- 『企業者活動と企業システム――大企業体制の日英比較史』(武田晴人共編、東京大学出版会[東京大学産業経済研究叢書]、1993年)
訳書[編集]
- ヘンリー・ペリング『アメリカ労働運動史』(神代和欣共訳、時事通信社[時事新書]、1962年)
- ジョサイア・タッカー『政治経済問題四論』(東京大学出版会[初期イギリス経済学古典選集]、1970年)
- トマス・C.スミス『近代日本の農村的起源』(大塚久雄監訳、石坂昭雄、楠井敏朗、関口尚志、樋口徹、松尾太郎、毛利健三、山之内靖共訳、岩波書店、1970年)
- アダム・スミス『国富論(全4巻)』(玉野井芳郎、田添京二共訳、大河内一男監訳、中央公論新社[中公クラシックス]、2010年)
監修[編集]
- M.E.フォーカス『ロシアの工業化――1700-1914』(岸智子訳、日本経済評論社、1985年)
出典[編集]
- ↑ 『人物レファレンス事典』
- ↑ a b 訃 報 東京大学大学院経済学研究科・経済学部
- ↑ 大河内演習同窓会編『わが師大河内一男』大河内演習同窓会、1986年
- ↑ a b c d ロウルズ-ロイス研究 / 大河内 暁男【著】 紀伊國屋書店ウェブストア
- ↑ 授業中の大河内一男講師 - 1930年代から1940年代の先生たち - 武蔵写真館 根津育英会武蔵学園百年史
- ↑ 川島武宣、松田智雄編『国民経済の諸類型』岩波書店、1968年
- ↑ 吉川淳「大河内暁男先生を偲ぶ(PDF)」『月刊資本市場』No.391、2018年3月
- ↑ 茂木虎雄「経済史・経営史そして会計史 : 大河内暁男著『産業革命期経営史研究』によせて 」『立教經濟學研究』第32巻4号、1979年3月