北村紗衣

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北村 紗衣(きたむら さえ、1983年[1][2]4月12日[1][3] - )は、日本英文学者。武蔵大学人文学部准教授。専門はシェイクスピア研究。

経歴[編集]

北海道士別市に生まれる[4]。中学生のころに『ロミオとジュリエット』を映画館で見た後に、シェイクスピア作品の翻訳書を読んだことにより、シェイクスピアに興味を持つようになる[5]

その後、東京大学教養学部超域文化科学科に学び、2006年3月に卒業[4]。2008年3月、同大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻修士課程を修了[4]日本学術振興会特別研究員(DC1)に選ばれ、同大学大学院博士課程に進学[4]

しかし、2009年にはイギリスに留学し、ロンドン大学キングズ・カレッジ・ロンドン英文学科博士課程で学ぶ[4]。2010年ごろからウィキペディア日本語版の編集をはじめた[6]。アカウント名は「さえぼー」。

2012年9月に東大の博士課程は中退し、一方で2013年10月、キングズ・カレッジ・ロンドンからDoctor of Philosophy(PhD)を取得する[4]。2013年4月から東京大学非常勤講師、2013年9月から慶應義塾大学文学部非常勤講師を担当した[4]。2014年4月、人文学部英語英米文化学科専任講師に就任した[4]。2017年4月から武蔵大学人文学部英語英米文化学科 准教授となる[7]。また2018年1月より早稲田大学 エクステンションセンターの非常勤講師となる[8]

人物[編集]

北村浩史(現・道北日報社長)・淑子の娘として生まれる[9]。祖父は文筆家・北村順次郎[10]。シェイクスピアについて、単なる過去の伝統・遺物と捉える風潮を否定し、その現代性を強調する[2][5]。専門の研究だけでなく、『ユリイカ』2015年4月増刊号への寄稿[11]やWEBマガジン「wezzy」における連載[12]など幅広く活躍している。

また、「新しい学びのアプローチ」としてのウィキペディアの有用性を肯定しており、授業でシェイクスピア関係の記事を作ることもあるという[5]。2015年からは東京大学においても非常勤講師として英日翻訳ウィキペディアン養成セミナー ()という講義を行っていた[13]

また、死刑廃止論に賛成する[14]

2023年11月には、ウィキペディア日本語版に関する論評が朝日新聞「耕論」で採り上げられた。本人もウィキペディアンである。

創作活動[編集]

確認できる中での処女作は『シネフィル、シネフィル』(1997)であり、その後も有島武郎青少年文学賞に入賞するなど、活躍をみせていたが、2019年12月現在、創作家としての活動はみられない。三文文士さえでは5作品が読める(2019年12月現在)。

著作[編集]

単著[編集]

  • シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち-近世の観劇と読書 (白水社、2018年3月) ISBN 9784585210337
  • お砂糖とスパイスと爆発的な何か-不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門 (書肆侃侃房、2019年6月) ISBN 9784863853652
  • 批評の教室-チョウのように読み、ハチのように書く (筑摩書房[ちくま新書]、2021年9月) ISBN 9784480074256
  • お嬢さんと嘘と男たちのデス・ロード-ジェンダー・フェミニズム批評入門 (文藝春秋、2022年6月) ISBN 9784163915609

編著 [編集]

  • 共感覚から見えるもの-アートと科学を彩る五感の世界 (勉誠出版、2016年5月) ISBN 9784585210337
  • 人文学のレッスン-文学・芸術・歴史 (小森謙一郎、戸塚学共編、水声社、2022年2月) ISBN 9784801006058

訳書[編集]

  • 女になる方法-ロックンロールな13歳のフェミニスト成長記 (キャトリン・モラン著、青土社、2018年7月) ISBN 9784791770830
  • コンヴァージェンス・カルチャー-ファンとメディアがつくる参加型文化 (ヘンリー・ジェンキンズ著、渡部宏樹、阿部康人共訳、晶文社、2021年1月) ISBN 9784794972484

脚注[編集]

外部リンク[編集]