ボッコシ屋

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ボッコシ屋(ぼっこしや)とは、本来は「家屋等の解体作業をする人」という意味の埼玉県北部から西部の方言である。

埼玉県以外の北関東でも使われる地域がある。

概要[編集]

「解体屋」という意味で使われることもあるが、通常は「物の扱いが乱暴な人」や、「必要以上に大きな足音を立てて階段を登る人」「道具や商品を乱暴に扱って壊してしまう人」などの意味で使われることが多い。

人の努力の成果を台無しにしてしまう人をボッコシ屋と言う場合もある。

用例[編集]

アパート暮らし編[編集]

  • アパートの二階の住人が自室で ドッスン ドッスン と大きな足音を立てた。一階の住人は天井に向かって叫んだ「馬鹿野郎!オメーはボッコシ屋か!」と。
  • 上と同様の状況下で、一階の住人が同居人に「ボッコシ屋が来たミテーだなあ」と言った。

アルバイト編[編集]

  • 商品が入った箱を床に乱暴に置いた学生アルバイトに店長が「ボッコシ屋ミテーなことすんなっ!」と言った。店長は更に言った。「今度やったら次の日っから来なくも(きなくも)イイかんな」

ご近所編[編集]

  • 誰かが勝手口の戸を激しく叩いている。俺が「そんなに叩かなくも良かんべえ」と言いながら戸を開けると、隣のGさんだった。「隣んちのGさんか。ボッコシ屋かと思ったぃ」と俺が言うとGさんは「イモが採れたから持ってきてやったんに、ボッコシ屋って言われちゃっちゃあなぁ」と言った。

屋を付けない場合[編集]

家庭編[編集]

  • 父親は言った「ガリガリ君べえ食ってると腹ぁボッコスど」。息子は言った「食わずぃ置いといたらブルーハワイんなっちまぁがな。勿体なかんべえ」。父親は言った「ジュークー言ってんじゃねえ。親ぃ逆らぁと戸塚ヨットスクールぃ入れちまあかんな」

職人編[編集]

  • 左官屋たちはコンクリートを丁寧に平らにした。ブラック急便が来てその上を歩いて足跡を付けてトラックで逃げた。左官屋の見習いの一人が頭を抱えて言った「ボッコシだ~」。すると親方は言った「固まっちゃっちゃぁどうしょもねえけんど、今ならまだ直せるだんべえ」。更に、親方は「こういうことをアラビア語じゃあインシャラーって言うんだってよ」と言おうとしたが「ここで高校中退の俺が中卒の見習いたちぃ相手にアラビア語講座ぁ開いちゃっちゃぁ格好良すぎだんべえ」と思って黙ってコンクリートをならした。

分析[編集]

  • 「ぶっ壊す」が訛って「ボッカス」「ボッコス」になり「屋」を付けた際に「ス」が「シ」に変化したものである。
  • 「ボッカシ屋」と言う場合もある。
  • 「屋」を付けずに「ボッカス」「ボッコス」と言えば「ぶっ壊す」「ぶち壊す」という意味である。
  • 「ボッカシ」「ボッコシ」と言えば「ぶち壊し」という意味である。
  • 「ボッコス屋」「ボッカス屋」という言い方はしない。

方言を話している自覚がない埼玉県民[編集]

埼玉県民は「ここいらぁ東京にちかかんべえ 俺たちの言葉ぁ標準語だんべえ」と信じている。

東京に隣接する埼玉県南部では確かに標準語が使われている。しかし、群馬に近い北部や西の山間部ばかりか、県中部でも方言を話しているのである。

では、西の山間部でも東京に近い南の方はどうなのか?そこいらぁ山べえでヒター(人は)住んでなかんべえ。

注意[編集]

東京で使うと白目剥かれるので注意。[要出典]

出典なんかなくもわかるだんべえ。いくら馬鹿だか知りゃーしねー。

補足[編集]

  • 頭の良い者は相手に応じて、標準語と埼玉弁を自在に使い分ける。埼玉では話し方によって馬鹿か利口かすぐにわかってしまうのである。
  • 埼玉県に行っても一応、日本語は通じるので御安心ください。
  • 「ぼっこ屋」という愛知県豊橋近辺などで用いられる似たような方言があるが、廃品回収業者の意味で全然違うので注意。

関連項目[編集]