ジャパンライフ

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ジャパンライフ株式会社( - かぶしきがいしゃ)は、東京都千代田区本社を置く代替医療機器製造販売会社である。なお、同名の土木建築金物設計製造販売業の企業(本社 : 東京都葛飾区)とは無関係である。

概要[編集]

昭和49年(1974年)に創業し、磁器治療器や寝具を販売する。代表取締役会長は山口隆祥で、従業員数は平成29年(2017年5月の時点で746人。顧客が購入した磁器製品を会社を通じて別の人にレンタルすれば年6パーセントのレンタル料が得られるという預託商法などを展開してきた。東京商工リサーチによると、平成29年(2017年)3月期の売上高は235億円、顧客への通知文によると同年7月末時点での契約者は6855人、預託残高は1714億円だという。消費者庁幹部によると「詐欺的な商法」だという。

ジャパンライフは購入した磁器治療器を別の顧客にレンタルするオーナーになれば、年6パーセントほどの収入を得られる「レンタルオーナー契約」という預託商法を展開し、その後に購入した商品を周囲に宣伝したという理由で顧客が年6パーセントの「活動費」を受け取れる「誘引販売契約」も展開した。平成28年(2016年12月、「契約書面に業務や財産状況を適切に記載しなかった」として特定商取引法違反などで一部の業務停止3ヶ月を命じた。平成29年(2017年)3月末の時点で338億円の債務超過が判明しており、社長の山口ひろみ12月15日に体調不良を理由に辞任した。さらに社長辞任の同日に解約を妨害したとして異例の4回目となる一部業務停止が消費者庁から命令され、誘引販売契約を連鎖販売取引(マルチ商法)と認定した。消費者庁は会計監査を受けることも命令し、その結果、同年3月末時点で338億円の債務超過と判明し、同庁の調査で磁器治療器の大幅な不足も判明した。各地の消費者生活センターに相談した人の平均契約額は約1860万円で、最高が5億円、年代は75パーセントが70歳代以上の高齢者で、性別では74パーセントが女性だった。

平成29年(2017年)12月26日、2回目の不渡りを出して銀行取引停止処分になり、事実上倒産したことが発表された。負債総額は同年3月末時点で2405億円。これは6年前の平成23年(2011年)に破綻し、戦後最大の消費者被害事件とされた安愚楽牧場の約4300億円に次ぐ規模である。

高齢者に被害者が集中している理由として「高齢で孤独感を抱く契約者が多く、ジャパンライフが人間関係や居場所を与えたり、高利回りで毎月振り込まれるのを見て信じきっている者が多かった」「家族との交流があまりなく、ジャパンライフの社員がやって来て優しくしてくれるのがうれしかった」「店舗での無料マッサージや社員との世間話が楽しかった」のではないかとされている。ただ、そもそもジャパンライフには「高配当を生み出せるビジネスが存在しないのに、どうやって運営しているのか」と消費者庁や契約者の弁護団、さらには社員ですら疑問視していたという。

平成30年(2018年2月11日には顧問として永谷安賢(元内閣府官房長)や中嶋誠元(元特許庁長官)、佐藤征夫(元科学技術庁科学技術政策研究所長)、松尾篤(元経済企画庁長官秘書官)、橘優(元朝日新聞政治部長)、他に医師薬剤師などが招請されて報酬を支払われていたことが発覚した。これらの人物はジャパンライフから広告塔として宣伝に使われたと見られている。

令和元年(2019年)になると、安倍晋三首相桜を見る会に招待されていた問題が発覚し、さらに同年12月には安倍の推薦枠で平成27年(2015年)の桜を見る会に会長の山口隆祥が招待されていた疑いが浮上している。安倍政権が山口に忖度を与えた可能性も指摘されている。

令和2年(2020年9月18日、ジャパンライフの元会長Y(当時78歳)とその娘B(当時48歳)、さらに元幹部ら合計14名が、債務超過の事実を隠して顧客から資金を騙し取ったとして、警視庁により詐欺の疑いで逮捕された。

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