サマータイム

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サマータイムとは、時間のことである。和製英語では「Summer Time」という。欧米では「Daylight Saving Time」という。

概要[編集]

日の出が早くなる初夏から初秋にかけて、日中の時間をより有効に使うため、標準時間より1時間から2時間、時計を進める方法である。ただ、年2回時計を動かすことが、健康への影響や昨今のコンピューター社会になじまないとの意見がある。

欧州[編集]

欧州諸国では第1次世界大戦第2次世界大戦の両大戦をはじめ、1970年代の石油危機の際に日光を有効に利用してエネルギーを節約するため、夏を中心に標準時を1時間進めて、照明を減らせる明るい時間を増やす政策を実施した。しかし当初は導入の是非を含め、各国が個別に対応していたものの、1980年代以降になると実施期間などで欧州連合(EU)各国などが協調した。2019年に欧州議会は2022年以降の不実施を決めたが、新型コロナ禍でサマータイム廃止の延期が議論されている。

なお、欧州連合(EU)の2001年の夏時間の法令では、全加盟国を対象に、グリニッジ標準時GMT)の3月最終日曜日に午前0時59分59秒から午前2時に時計を進めて開始し、10月最終日曜日に午前1時59分59秒から午前1時に時計を戻す対応を行った。

日本[編集]

日本では昭和23年(1948年4月28日戦後芦田均内閣の時にサマータイム(夏時間)を実施する夏時刻法公布され、実施の運びとなった。しかし、九州地方で晩春に日の出前の出勤が強いられるなど、国民に歓迎されず、不評だったため、昭和26年(1951年)には停止され、昭和27年(1952年)に廃止された。

日本でもエネルギー節減の観点から、導入再開が度々検討されたが見送られている。国内では、JRなどの鉄道等の公共交通機関でサマータイム開始・終了の度にダイヤ変更が強いられることや、欧州と違い日中猛暑の日本では盆踊りなど夜を有効に使う習慣があることから導入は無理で、東京都庁や北海道庁で試みられている「時刻は変えずに、夏の就業時間を繰り上げる」方式が有効なのではという意見がある。

外部リンク[編集]