コマノインパルス
コマノインパルス | ||||||
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欧字表記 | Komano Impulse[1] | |||||
品種 | サラブレッド[1] | |||||
性別 | 牡[1] | |||||
毛色 | 黒鹿毛[1] | |||||
生誕 | 2014年4月23日(10歳)[1] | |||||
抹消日 | 2018年7月4日[2] | |||||
父 | バゴ[1] | |||||
母 | コマノアクラ[1] | |||||
母の父 | フジキセキ[1] | |||||
生国 | 日本(北海道むかわ町)[1] | |||||
生産 | 新井牧場[1] | |||||
馬主 | 長谷川芳信[1] | |||||
調教師 | 菊川正達[1](美浦) | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 | 5戦2勝[1] | |||||
獲得賞金 | 4961万3000円[1] | |||||
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コマノインパルス(欧字名:Komano Impulse、2014年4月23日 - )、日本の競走馬[1]。主な勝ち鞍は、2017年の京成杯(GIII)。
経歴[編集]
母コマノアクラ(父:フジキセキ)の初仔である。牧場は非サンデーサイレンス種牡馬という選択肢から、2004年凱旋門賞などを優勝した種牡馬バゴを選択していた[3]。牧場では脚の長い体型で大柄、そして「ぼーっとした馬[3]」だった[3]。長谷川芳信が所有し、美浦トレーニングセンターの菊川正達厩舎から競走馬となった[4]。
2歳(2016年)[編集]
10月22日、東京競馬場の新馬戦(芝2000m)に出走。後に2019年の福島記念を制覇するクレッシェンドラヴが1番人気に推されるなか、単勝オッズ8.5倍の4番人気の評価を受けた。好位でレースを進め、最後の直線では、馬場の最も内に進路を選択した[5]。一番外から進出したブリッツシュラークをクビ差退けて初勝利を挙げた[5]。騎乗した田辺裕信はレース後、「スタートセンスが良かったですし、行く馬がいなければ行くつもりで出していきました。逃げた馬を見ながらいい位置で、思い通りの競馬ができましたね。コントロールしやすい馬です。変なところでテンションが上がったりする面があるけど、レース慣れしてくれば問題ないと思います」と語った[5]。
12月3日、中山競馬場の葉牡丹賞に出走。後に2017年の東京優駿(日本ダービー)などGIを制するレイデオロが単勝オッズ1.7倍の1番人気に推される中、単勝オッズ28.9倍の9番人気となった。レースではレイデオロが優勝する中、その1馬身2分の1の差離されての2着となった[6][7]。田辺は「ペースが流れてくれたので、控える形でも流れに乗れました。勝った馬は強かったです」とした[8]。
3歳(2017年)[編集]
1月15日の京成杯(GIII)から始動、単勝オッズ3.8倍の1番人気の支持であった[9]。スタートから後方を追走し12番手だったが、第3コーナー手前から外を回って進出[6]。最終コーナーを7番手で通過して直線で追い込み、直線半ばで抜け出して先頭を奪取した[6]。同じく後方から進出したガンサリュートをクビ差で制して優勝[10][6][11]、重賞初挑戦で初制覇となった[12]。田辺は「この前のレースがフロックでないという結果を出せてよかったです。ゲートを出てポジションを取れれば前に行くことも考えましたが、馬のリズムを守っていきました」「2週続けて強めに追ったので馬がカリカリしていてレースに悪影響が出ないかと思いましたが、最小限に抑えられました。ペースは遅く感じたので早めに前の馬を射程に入れて行きました。外から1頭来ていましたが、しのげる感じでした。結果を出せてよかったです」と回顧した[13]。菊川師は重賞通算3勝目となり「仮柵を外した馬場で差しが決まらず心配していたが、外を回って強い競馬だったね」と振り返った[14]。
続いて3月5日、弥生賞(GII)に出走[15]。単勝オッズ4.6倍の3番人気の支持を受けた。第2コーナーで後方の2番手に位置し、向こう正面で位置をあげて第4コーナーでは先頭から4番手となった[16]。しかし最後の直線では伸びず[17]、カデナなど後方集団に交わされ後退、6着となった[16]。田辺は「ペースが遅かったので後ろの位置では分が悪いと思い、ジワッと上がっていった」と振り返り、「ゴーサインを出しても後ろにいた勝ち馬がぴったりとくっついてきた。この馬もよく走っているが、現時点では(カデナとの)力の差を感じた」とした[17]。
引き続き4月16日の皐月賞に参戦。デビュー後すべてのレースに騎乗していた田辺裕信が、皐月賞ではアウトライアーズに騎乗するために乗り替わり[18]、鞍上には江田照男が起用された[19]。後方待機でレースを進めたが伸びず後退、優勝したアルアインから0.8秒離された14着となった[20]。江田は「ジワーッと伸びていく感じなので、もう少し時計がかかってほしかった」と回顧した[21]。
4月26日、5月28日に施行される東京優駿(日本ダービー)に向けて調整されていたが[22][23]、右前脚に違和感が認められたために検査を受けた[24]。その結果、右前脚繋靱帯炎を発症したことが判明し、東京優駿(日本ダービー)を回避、春の出走が絶望となった[23][24]。菊川師は「残念だが、今後は様子を見て放牧へ。復帰を待ちたい」とし[24]、その後は放牧に出た[23]。
4歳(2018年)[編集]
復帰に向けて休養していたが叶わず、7月4日、日本中央競馬会の競走馬登録を抹消し、引退することとなった[25]。
競走成績[編集]
以下の情報は、netkeiba.com[26]に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上がり3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
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2016.10.22 | 東京 | 2歳新馬 | 芝2000m(良) | 16 | 1 | 1 | 8.5 (4人) | 1着 | 2:05.7(33.8) | -0.0 | 田辺裕信 | 55 | (ブリッツシュラーク) | 454 | |
12. 3 | 中山 | 葉牡丹賞 | 500万下 | 芝2000m(良) | 12 | 8 | 12 | 28.9 (9人) | 2着 | 2:01.2(35.3) | 0.2 | 田辺裕信 | 55 | レイデオロ | 464 |
2017. 1.15 | 中山 | 京成杯 | GIII | 芝2000m(良) | 15 | 5 | 8 | 3.8 (1人) | 1着 | 2:02.5(35.6) | -0.0 | 田辺裕信 | 56 | (ガンサリュート) | 462 |
3. 5 | 中山 | 弥生賞 | GII | 芝2000m(良) | 12 | 6 | 7 | 4.6 (3人) | 6着 | 2:03.6(35.2) | 0.4 | 田辺裕信 | 56 | カデナ | 462 |
4.16 | 中山 | 皐月賞 | GI | 芝2000m(良) | 18 | 2 | 3 | 127.3(16人) | 14着 | 1:58.6(34.5) | 0.8 | 江田照男 | 57 | アルアイン | 460 |
血統表[編集]
コマノインパルスの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父 *バゴ 2001 黒鹿毛 |
父の父 Nashwan1986 栗毛 |
Blushing Groom | Red God | |
Runaway Bride | ||||
Height of Fashion | Bustino | |||
Highclere | ||||
父の母 Moonlight's Box1996 鹿毛 |
Nureyev | Northern Dancer | ||
Special | ||||
Coup de Genie | Mr. Prospector | |||
Coup de Folie | ||||
母 コマノアクラ 2008 栗毛 |
フジキセキ 1992 青鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo | |
Wishing Well | ||||
*ミルレーサー | Le Fabuleux | |||
Marston's Mill | ||||
母の母 リンデンジョオー 1993 鹿毛 |
*リアルシャダイ | Roberto | ||
Desert Vixen | ||||
リンデンリリー | *ミルジョージ | |||
ラドンナリリー | ||||
母系(F-No.) | (FN:7-d) | [§ 2] | ||
5代内の近親交配 | Halo 5×4、Wild Risk 5×5、Hail to Reason 5・5、In Realty 5・5 | [§ 3] | ||
出典 |
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ↑ a b c d e f g h i j k l m n o “コマノインパルス”. JBISサーチ. 2019年11月28日確認。
- ↑ a b “競走馬情報コマノインパルスKomano Impulse(JPN)”. 日本中央競馬会. 2022年11月2日確認。
- ↑ a b c “2017年01月15日 京成杯 G3”. uma-furusato.com. 2023年10月11日確認。
- ↑ 『優駿』2017年3月号 103頁
- ↑ a b c “【2歳新馬】東京5R コマノインパルスがイン伸びV”. サンケイスポーツ. (2016年10月22日) 2019年11月29日閲覧。
- ↑ a b c d 『優駿』2017年3月号 102頁
- ↑ “葉牡丹賞|2016年12月03日”. netkeiba.com. 2019年11月29日確認。
- ↑ “【葉牡丹賞】(中山)~レイデオロが人気に応えて快勝”. 競馬実況web (ラジオNIKKEI) 2019年11月29日閲覧。
- ↑ “京成杯|2017年01月15日”. netkeiba.com. 2019年11月29日確認。
- ↑ “【京成杯】ガンサリュート賞金上積み2着”. サンケイスポーツ. (2017年1月16日) 2019年11月29日閲覧。
- ↑ “【京成杯】インパルスが晴れ晴れ重賞初V!”. サンケイスポーツ. (2017年1月16日) 2019年11月29日閲覧。
- ↑ “【京成杯】1番人気のコマノインパルスが重賞初制覇”. サンケイスポーツ. (2017年1月15日) 2019年11月29日閲覧。
- ↑ “【京成杯】(中山)~コマノインパルスが横綱競馬”. 競馬実況web. ラジオNIKKEI. 2019年11月29日確認。
- ↑ “【京成杯】インパルスが晴れ晴れ重賞初V!” (2017年1月16日). 2019年11月29日確認。
- ↑ “【弥生賞】コマノインパルス手応え十分!走りなれた舞台で重賞連勝だ”. デイリースポーツ 2019年11月29日閲覧。
- ↑ a b “【弥生賞】コマノインパルス踏ん張り足らず6着”. サンケイスポーツ. (2017年3月6日) 2019年11月29日閲覧。
- ↑ a b “【弥生賞】コマノインパルス6着完敗…田辺「力の差を感じた」”. スポーツニッポン 2019年11月29日閲覧。
- ↑ “コマノインパルスは皐月賞で江田照男騎手と新コンビ”. サンケイスポーツ. (2017年4月2日) 2019年11月29日閲覧。
- ↑ “【皐月賞】ウインブライト馬体戻った コマノインパルスは江田照と初タッグ”. デイリースポーツ 2019年11月29日閲覧。
- ↑ “皐月賞|2017年04月16日”. netkeiba.com. 2019年11月29日確認。
- ↑ “【皐月賞】レースを終えて…関係者談話”. サンケイスポーツ. (2017年4月17日) 2019年11月29日閲覧。
- ↑ “コマノインパルス、右前脚繋靱帯炎で春絶望” (日本語). サンスポZBAT!競馬 (2017年4月27日). 2023年10月11日確認。
- ↑ a b c “京成杯勝ち馬コマノインパルスが日本ダービー回避”. netkeiba.com. 2019年11月29日確認。
- ↑ a b c “コマノインパルス、右前脚繋靱帯炎で春絶望”. サンケイスポーツ. (2017年4月27日) 2019年11月29日閲覧。
- ↑ “昨年の京成杯を制したコマノインパルスが登録抹消”. netkeiba.com 2019年11月29日閲覧。
- ↑ “コマノインパルス”. netkeiba.com. 2019年11月28日確認。
- ↑ a b c “血統情報:5代血統表|コマノインパルス”. JBISサーチ. 2019年11月28日確認。