オオタニシ

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オオタニシ(大田螺 学名:Cipangopaludina japonica)とは、新生腹足目タニシ科の淡水性巻貝の一種である。

概要[編集]

北海道本州四国九州に生息する。沖縄には未生息。北米に移入されている。

淡水棲で、止水域か流れの弱い所に生息し、小川や用水路、溜池、水田、湿地等の泥底で見られる。

マルタニシヒメタニシと一緒に生息していることは殆ど無い。これは3種の食性が似ており、同じ場所にいると競争が起きるためである[1]

雌雄異体である。6~8月に平均50.7 匹の幼貝を産む。冬期は泥に潜ってで越冬する。

形状[編集]

高さ7cm、径4.6cm

殻皮は、褐色〜黒褐色ので光沢がある。

蓋は、同心円型。

マルタニシよりも角ばっており、幼貝はその特徴が強く、そろばんの珠のような形である

人との関係[編集]

農薬や水質汚濁、用水路のコンクリート化により数が減っている。ヒメタニシは汚濁に強いが、オオタニシは弱い。

食用になり、産業振興の目的や農家の副業として移入された場所もある。貝殻には光沢があり、人形細工の材料になる。

出典[編集]

  1. 藤林恵、中野和典、千葉信男、野村宗弘、西村修「脂肪酸解析による伊豆沼周辺に生息する タニシ類の餌同化内容の解明」、『伊豆沼・内沼研究報告』第2巻、宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団、2008年、 27-33頁、 doi:10.20745/izu.2.0_27