オオガタスジシマドジョウ

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オオガタスジシマドジョウ
分類
動物界
脊椎動物門
条鰭綱
コイ目
上科ドジョウ上科
ドジョウ科
シマドジョウ属
種群スジシマドジョウ種群
オオガタスジシマドジョウ
名称
学名Cobitis magnostriata Nakajima, 2012
和名オオガタスジシマドジョウ (大型筋縞泥鰌)
保全状況

オオガタスジシマドジョウとは、スジシマドジョウの一種である。旧名は「スジシマドジョウ大型種(Cobitis sp. “L”)」。

形状[編集]

L1・L3・L5は縦条。

ビワコガタスジシマドジョウに似るが、ビワコガタは尾鰭付け根の黒紋が上部は明瞭であるが、下部は不鮮明で、繋がらない事で同定出来る。

生態[編集]

琵琶湖と淀川に生息する[1]

4–6月に琵琶湖に流入する河川や水路に産卵する。

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オオガタスジシマドジョウは2タイプに分かれる。

北野 (2024)による[2]
河川個体群 琵琶湖個体群
L2とL4 無い 不鮮明
L2とL5 縦条 明瞭な縦条
胸鰭腹鰭間筋節数 13 通常14
背鰭根元の黒点 どちらも濃い
両者が繋がる
上は鮮明だが、下は不明瞭
繋がらない

人間との関係[編集]

山梨県笛吹川東京都奥多摩湖、岐阜県、静岡県に移入されている。

名称[編集]

和名は、他種に比べ、体と卵が大型である事に由来する。

種小名は、“magno“(偉大なる)と“striata“(シマドジョウ)のかばん語。

保全[編集]

琵琶湖の環境変異や堰による遡上阻害、農業用水路のコンクリート化、ブラックバスによる捕食によって数を減らしている。

湖西地域では土地改良区や農家と行政が連携し、放棄水田を湿地生まれ変わらせた。この場所は本種の産卵場として使われる。

琵琶湖博物館では系統保存が行われている。

出典[編集]

  1. 三内悠吾「京都府淀川流域におけるオオガタスジシマドジョウの記録」、『ICHTHY - Natural History of Fishes of Japan』第24巻、2022年、 37-40頁、 doi:10.34583/ichthy.24.0_37
  2. 北野大輔「大津市のオオガタスジシマドジョウ河川個体群の形態と農業水路における季節消長」、『淡海生物』第5巻、2024年、 22-27頁。