Newニンテンドー3DS
Newニンテンドー3DSは、2014年に任天堂から発売されたゲーム機。本来のニンテンドー3DSより少し重くなった。
概要[編集]
ニンテンドー3DSの性能をWii以上の性能にアップさせたバージョン。処理能力が2~3倍に向上し、快適なプレイが可能となった。
ハードウェア[編集]
特徴として、NFCとニンテンドーゲームキューブのCスティックとWii(クラシックコントローラ(PRO含む))・Wii U(Gamepad及びPROコントローラ)のZLボタン、ZRボタンが追加され、周辺機器の拡張スライドパッドの役割を果たすようになった(従来の拡張スライドパッドの使用は出来ない)。また旧型ニンテンドー3DS・ニンテンドー3DS LLよりも、性能が向上した[1]。だが、次世代機ではなく、あくまでニンテンドー3DSのマイナーチェンジモデルという位置付けになっている。そのため、Newニンテンドー3DS専用のソフトや、New 3DSと旧3DSでは挙動が異なるソフトも存在する。
またニンテンドー3DS(以下、「旧型」)と異なる点の1つ目が「液晶照明の自動調節機能」である。これにより、暗い部屋・明るい部屋でゲームをプレイする際、画面の明るさを自ら調整する必要がなくなった。
2つ目が「外部記憶媒体」である。New3DSシリーズでは、ニンテンドー3DS(3DS LLを含む)の内蔵メモリが搭載できなくなった、旧型で採用していたSDカードではなく、microSDカードが採用された。しかしmicroSDカードの差込口はバッテリーカバー(背面カバー)を外さないと確認出来ない仕組みになっている。バッテリーカバーを開け閉めせずにmicroSDカードの情報を管理するために新たに本体のmicroSDカードをパソコンを使って管理出来る機能を初搭載した。これにはパソコンのほかにインターネット環境が必要であり、それと同時にパソコンと本機を同じ無線ルーターに接続する必要がある。
また軽微な差異としては「安全に使用するために」(HOMEメニューに最初から内蔵されているソフト)が、旧3DSの同名項目と違い電子説明書スタイルになった。また、旧3DSとNew3DSの「安全に使用するために」は、それぞれ別ソフトとして扱われており、旧3DSからNew3DSにデータ引っ越しをし、かつ、引っ越し前の旧3DSと引っ越し後のNew3DSの双方において「安全に使用するために」を開いたことがある場合、2つの「安全に使用するために」が『思い出きろく帳』に混在することになった。
Cスティック、ZLボタン、ZRボタン[編集]
ニンテンドー3DSの周辺機器である拡張スライドパッドの代わりになるボタン。ニンテンドーゲームキューブ(以下GC)が採用していたCスティックはスライドパッドとは違う仕組み(指圧検知式)になってはいるが拡張スライドパッドのRスライドパッドと同じ操作をする事が出来る。Wiiクラシックコントローラ(PRO含む)及びWii U GamePad・PROコントローラが採用していたZLボタン、ZRボタンは拡張スライドパッドについているボタンと同じ操作をすることができる。
3Dブレ防止機能[編集]
本体の内側カメラで顔を認識するセンサーがあり、操作中に本体や顔が大きく動いても(ジャイロセンサーとの組み合わせで)顔の位置を認識して自動調整する。本体設定で更に微調整が可能。
NFC[編集]
NFC(近距離無線通信)に対応しており、下画面にamiiboなどとの読み書きが行うエリアが搭載されている。2014年(平成26年)12月9日からは電子マネーの決済、amiiboに対応した[2][3]。対応電子マネーはWii Uですでに対応している交通系電子マネーのSuica、PASMO、Kitaca、TOICA、manaca、ICOCA、SUGOCA、nimoca、はやかけんの9種類。PiTaPaは電子マネーの決済はできないが、『めがみめぐり』で連動した遊びに使用することが可能だった。
きせかえプレート[編集]
Newニンテンドー3DSのみに対応。Newニンテンドー3DS LLには取り付ける事が出来ない。きせかえプレートには上と下があり下のプレートを交換するには別途プラスドライバー(サイズ:1番)が必要[注 1]。プレートの柄はマリオやルイージなど、本体と同時に38種類を発売。任天堂からは2016年3月までに76種類を販売している[5]。
本体機能[編集]
テーマ機能[編集]
Newニンテンドー3DSシリーズでは標準でテーマ機能が追加(ニンテンドー3DS/LLは本体更新で対応)されておりHOMEメニューを着せ替えてカスタマイズする事が出来る。テーマはテーマショップで販売されており、背景、BGMや効果音、フォルダやアイコンなどが専用のものに変えられる。また一部無料で配信されるテーマもある。この他にもゲームソフトや限定版New3DS本体の特典などとしてテーマがついてくるものもある。
バッジ機能[編集]
New3DS販売から間もない2014年(平成26年)12月に、画面上にバッジを飾る機能が追加された。バッジの入手方法は、同時期に開始したバッジとれ〜るセンターでクレーンゲームの要領でバッジを入手する[6]。
インターネットブラウザー[編集]
Newニンテンドー3DSシリーズのインターネットブラウザーは動画再生にも対応しておりHTML5に対応している動画サイトなら再生可能だがFlashを利用しているサイト、動画サイトはこれまで通り見る事が出来ない。また新しいインターネットブラウザーはYouTubeの3D動画にも対応しており3D動画が再生可能になっている[7]。尚3DSにはYouTube再生用の専用アプリが提供されているが、アプリでは3D表示は非対応となっている。
Newニンテンドー3DSになり、メインメモリーの容量が増えたためか、以前の3DSには無かったタブ機能が追加されている。
またNew3DSシリーズからは、インターネットブラウザーのフィルタリング機能が標準で有効となっている[8]。任天堂側は、「子供が有害なサイトにアクセスしないようにする為の処置」として説明。そのため、アダルトサイトや出会い系サイト、交流系SNSサイトなどは閲覧不可能となっている。フィルタリングは解除する事が可能だが、クレジットカード認証と手数料33円が必要になる。なお、2022年1月18日午前9時をもってNew3DSでのクレジットカード決済が終了することに伴い、新規にフィルタリング解除ができなくなった。
これまでのブラウザーと違い、ユーザーエージェントをiPhone系と通知するようになっており、そのためスマートフォンに対応したサイトではスマートフォン用の表示を選択できる。
また、インターネットブラウザーには隠しゲームが搭載されており、新規にタブを開いた直後の「新規ページ」で、ハイパーリンクになっていない場所を『スーパーマリオブラザーズ』の地上BGMのリズム(「タ タン タン タ タン タン」)でタッチした後に、表示されているハイパーリンクを選択すると、そのURLがブロック化し、ブロックくずしが始まる[9]。
引っ越し[編集]
3DS間での引っ越しについて、従来型のニンテンドー3DS・3DS LL及び同等の能力のニンテンドー2DSから、New3DS・New3DS LLへの引っ越しについては対応しているが、New3DS・New3DS LLから従来型のニンテンドー3DS・3DS LL、ニンテンドー2DSへの引っ越しについては対応していない[10]。
また、ニンテンドーDSiからの引っ越しについても対応している[10]。
システムアップデート[編集]
詳細は「ニンテンドー3DSシリーズのシステムアップデート」を参照
3DSと同様に本体のシステムソフトウェアや内蔵ソフト・機能は、インターネットや一部のゲームソフトを利用して更新(アップデート)する事が出来る。 更新が完了すると本体のバージョン番号が変わる場合がある。バージョン番号は「本体設定」内の上画面に表示される。ただし一度更新が完了すると過去のバージョンへ戻す事は出来ない。
New3DSシリーズ発売時の日本国内仕様の本体の初期バージョン番号は「Ver.8.1.0-0J」である。
なおシステムソフトウェアを不正に改変したり、任天堂の許可していない機器やソフトウェアを使用した場合、その履歴が本体に記録され、任天堂での修理が受け付けられなくなる[11]。販売店によっては、不正改造がないか確認し、判明すれば買取を拒否、または初期化をされる場合もある。
仕様[編集]
サイズ(閉じた状態) |
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画面 |
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カメラ機能 |
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無線通信 |
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時計機能 |
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出力電力(空中線電力) |
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通信規格 |
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推奨通信距離 |
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最大消費電力 |
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入力(操作系) |
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その他入力 |
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コネクタ | ||
サウンド |
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タッチペン |
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バッテリー |
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バッテリー持続時間 画面輝度・プレイするソフトの種類・立体視機能のオン/オフ・明るさの自動調節のオン/オフ・省エネモード・無線通信機能の使用状況などによってバッテリー持続時間は変化する。 |
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ゲームカード | ||
CPU | ||
グラフィックス |
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プリインストールソフト |
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本体[編集]
以下の記述は、特記事項のない限りは日本での発売日[16]。
Newニンテンドー3DSの型番はKTR-001。カラーバリエーションによる型番の違いはない。
本体付属品は以下の通り。
- オリジナルカラー[17]
- ホワイト(2014年10月11日 - 2017年7月13日)
- ブラック(2014年10月11日 - 2017年7月13日)
- 限定モデル(ソフト同梱なし)
- 以下のモデルは、オリジナルカラーのきせかえプレート(ホワイト、ブラック)は含まれていない。
- グラードン エディション(ブラック、2014年11月21日発売)
- ポケモンセンター限定。スエード調のきせかえプレートを装着。
- カイオーガ エディション(ホワイト、2014年11月21日発売)
- ポケモンセンター限定。スエード調のきせかえプレートを装着。
- きせかえプレートパック ファイアーエムブレムif(ブラック、2015年6月25日発売)[17]
- きせかえプレートNo.61(同日単品でも発売)とmicroSDHCメモリーカード16GBがセットになったモデル。microSDメモリーカード4GBは含まれない。
- きせかえプレートパック マドラスチェック(ホワイト、2015年7月16日発売)
- ヤマダ電機限定。オリジナルのきせかえプレートとACアダプタ(WAP-002)がセットになったモデル。
- きせかえプレートパック カラフルスター(ホワイト、2015年9月17日発売)[17]
- きせかえプレートNo.64(同日単品でも発売)とACアダプタがセットになったモデル。
- きせかえプレートパック モンスターハンタークロス(ブラック、2015年11月28日発売)[17]
- きせかえプレートNo.65(同日単品でも発売)とACアダプタがセットになったモデル。
- きせかえプレートパック ハローキティ(ホワイト、2015年11月28日発売)[17]
- きせかえプレートNo.66(同日単品でも発売)とACアダプタと『ハローキティのオリジナルテーマ』ダウンロード番号がセットになったモデル。
- きせかえプレートパック スーパーマリオメーカーデザイン(ブラック、2015年11月28日発売)[17]
- きせかえプレートNo.67(同日単品でも発売)とACアダプタがセットになったモデル。
- きせかえプレートパック どうぶつの森(ホワイト、2015年11月28日発売)[17]
- きせかえプレートNo.68(同日単品でも発売)とACアダプタがセットになったモデル。
- 日本国内未発売
- 大使版(2015年1月7日-2015年1月12日)欧州のみ
周辺機器[編集]
型番 | 名称 | 備考 |
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WAP-002 | ACアダプタ[18] | 本体への電源供給および内蔵充電池の充電を行うためのACアダプタ。ニンテンドーWi-Fiネットワークアダプタ・ニンテンドーDSi・ニンテンドーDSi LL・ニンテンドー3DS・ニンテンドー3DS LL・ニンテンドー2DS・Newニンテンドー3DS・Newニンテンドー3DS LL・Newニンテンドー2DS LL・Wiiリモコン急速充電台の10機種で利用可能。New3DS、New3DS LL、New2DS LLには同梱されていない[注 4]。店頭で購入できる。 |
KTR-003 | New3DS専用バッテリーパック | 本体内蔵のほか、任天堂ホームページからも購入できる。 |
KTR-004 | New3DS専用タッチペン | 使用していない時は本体に収納可能。伸縮はできない。本体同梱。 |
KTR-007 | New3DS専用充電台[18] | ACアダプタを接続し、本体を置いて充電する。別売。本体と同時発売。 |
KTR-009 | きせかえプレート(上)[5] | New3DSに取り付けるプレート。バリエーションによる型番の違いはない。全76種類。 |
KTR-010 | バッテリーカバー/きせかえプレート(下) | |
CTR-010 | ニンテンドー3DS専用スタンド[18] | すべてのニンテンドー3DSシリーズで使用可能。本体を置いてプレイできる折りたたみ式のスタンド。3DSソフト新・光神話 パルテナの鏡に同梱されているほか、店頭で単品でも購入できる。 |
KTR-011 | microSDHCメモリーカード16GB | 市販されているmicroSDHCメモリーカードと機能は同じである。microSDカードアダプター(KTR-013)同梱。microSDXCカードには非対応。 |
KTR-012 | microSDHCメモリーカード32GB |
脚注[編集]
- ↑ Newニンテンドー3DS、Newニンテンドー3DS LL
- ↑ 携帯型ゲーム機「Newニンテンドー3DS」「Newニンテンドー3DSLL」でSuicaがご利用いただけるようになります 任天堂ニュースリリース 2014年12月4日
- ↑ Newニンテンドー3DS、Newニンテンドー3DS LLで“Suica”などの交通系電子マネーによる支払いが可能に ファミ通.com 2014年12月4日
- ↑ 「きせかえプレート」の交換方法 [Newニンテンドー3DS ご使用ガイド] Nintendo 公式チャンネル(Youtube) 2014年10月9日
- ↑ a b “きせかえプレート Newニンテンドー3DS”. 任天堂. 2022年10月3日確認。
- ↑ ニンテンドー3DS「バッジとれ~るセンター」配信開始 任天堂キャラでHOMEメニューを飾れるクレーンゲーム。初回5プレイは無料 GAME Watch 2014年12月17日
- ↑ 新たなる3D立体視普及の糸口となるか? Newニンテンドー3DSの3D動画再生機能 ライブドアニュース 2014年10月14日
- ↑ Newニンテンドー3DS/New 3DS LLの「インターネットブラウザー」のフィルタリング機能がはじめから有効になっているのはなぜですか? 任天堂
- ↑ “New 3Dのブラウザ機能に『ブロック崩し』が隠されていた! 特定のリズムが解除の鍵に”. インサイド (2014年12月4日). 2017年4月16日確認。
- ↑ a b ソフトとデータを異なる本体へ引っ越しする 任天堂
- ↑ アフターサービスと保証規定(交換・修理をお断りする場合について) 任天堂(PDF)
- ↑ “社長が訊く『ニンテンドー3DS』ソフトメーカークリエーター 篇 第2回:『戦国無双 Chronicle』 4. 「据置機並みのことができる」”. 任天堂 (2011年2月15日). 2011年4月17日確認。
- ↑ “バイオハザード リベレーションズ 公式サイト”. カプコン. 2012年1月30日確認。(商品仕様の項目)
- ↑ “3DBrew Hardware”. 3DBrew (2014年10月28日). 2014年11月1日確認。
- ↑ “任天堂株式会社の携帯型ゲーム機「Newニンテンドー3DS」にDMPのGPUコアが採用”. DMP (2014年10月14日). 2014年10月15日確認。
- ↑ “本体ラインナップ|ニンテンドー3DS”. 任天堂. 2016年10月24日確認。
- ↑ a b c d e f g “ニンテンドー3DS LL”. 任天堂. 2022年10月3日確認。
- ↑ a b c “周辺機器 ニンテンドー3DSシリーズ”. 任天堂. 2022年10月3日確認。
- ↑ 任天堂純正は下部プレートにねじを固定している[4]。任天堂から発売していない商品の中には、ねじが付属していない商品もある。
- ↑ 横800ピクセルを左目用・右目用交互にそれぞれ400ピクセルずつ割り当てる事で立体表現が可能。3D機能をオフにした場合は左右のピクセルで同色を表示し、400×240ピクセル相当として表示する。
- ↑ New3DS・New3DS LLの本体の裏蓋を外したところにmicroSDカードスロットがあり、microSDカードの取り出しならびに挿入の際は裏蓋のネジを精密ドライバーで外す必要がある。
- ↑ モンスターハンター4GNewハンターパック、モンスターハンタークロス 狩猟生活スタートパックや、各きせかえプレートパックには同梱。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- Newニンテンドー3DS - 任天堂公式ホームページ