NHK単独中継局

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NHK単独中継局(NHKたんどくちゅうけいきょく)とは、日本放送協会(NHK)の放送波のみを送信する中継局である。

概要[編集]

テレビ・ラジオの中継局のうち、民放が中継局を置かず、NHKのみが中継局を開局して放送を送信するもの。なお、放送波の種類は問わず、NHKだけ3波送信する中継局もある。

NHKは放送法の規定で放送を全国あまねく受信できるようにする義務を課されており、民放局が中継局を置かない地域にも中継局を整備して電波で放送を受信できるようにしている。

平時はテレビ用NHK単独中継局の需要は皆無に等しいが、大規模災害等でケーブルテレビ・共同受信施設が機能を停止した際にはカーナビ携帯電話などのテレビ受信機能でNHKの放送を通じて災害情報を入手することが出来る長所がある。

テレビ[編集]

アナログテレビ放送時代にはデジタル放送に完全移行した現在よりもはるかに多くの単独中継局が存在したが、アナログ放送終了前にケーブルテレビ共同受信施設の普及を理由に受信世帯が皆無に等しくなったり、近隣の中継局が増力・移転したことから廃止に至ったり、FM単独となったテレビ中継局も数多い。

ラジオ[編集]

NHKテレビの中継局と併設するFM局を加えても、テレビに比べて当該の中継局の数は少ない。

なお、NHK-FMでは、隣接放送エリアで全国放送を受信できる理由により、単独中継局を設置せず、ローカル番組聴取が軽視されるケースも少なくない[注 1]

その他[編集]

関東、近畿広域圏のテレビ・ラジオの中継局の中には、NHKと県域独立民放局のみ送信している中継局も少なくない。

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  1. 例えば、内浦湾沿いの渡島管内の自治体や埼玉県の本庄児玉地域。
    本庄・児玉地域では、県域のNHKさいたま放送局にテレビローカル番組がなく、NHKさいたまFM放送のローカル番組が聴きづらい一方、全国放送は隣県のNHK前橋FM放送で不自由なく聴取ができる。