香春岳
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概要[編集]
金辺川の中流西岸、南から北へ1の岳(標高410メートル)、2の岳(標高468メートル)、3の岳(標高511メートル)と、石灰岩の奇岩峰を連ねる諸山の総称が、香春岳である。
この山は戦略的に重要な拠点で、1の岳には平安時代中期に藤原純友が築城して、次男の藤原純年を城に入れて守らせたという。戦国時代には大内氏や大友氏、毛利氏らによる争奪戦の場となった。
江戸時代の寛永9年(1632年)、小倉藩の所領になると、この重要拠点には藩の上席家老が置かれて守られた。宝永6年(1709年)、小倉藩の支藩である小笠原真方を祖とする小倉新田藩が設置され、9代続いて明治維新を迎えている。
現在、1の岳はセメント用途の石灰石の掘削が進んでかつてより山容が様変わりし、かつての城の遺跡などを示すものはほとんど残っていない。なお、3の岳の東麓と西麓を結ぶ林道が通っており、展望の良いハイキングコースとなっている。
五木寛之の小説・『青春の門』の舞台としても印象が深く、山麓には野猿が棲息している。