雛氏

雛氏（すうし、生没年不詳）は、中国の後漢末期の女性。董卓の家臣・張済の妻。

生涯

196年に夫の張済が劉表との戦いで戦死すると、その跡を継いだ族子の張繍のところに身を寄せた。197年に曹操が張繍を攻撃して降伏させると、雛氏を側妾にしたため、張繍は曹操を恨んで曹操を殺そうと計画し、曹操も張繍は恨んでいるのを知って張繍を暗殺しようとした。しかし張繍のほうがいち早く行動し、曹操軍を急襲して曹昂・曹安民・典韋を討ち取って大勝した。その後の雛氏の行方は不明である。

なお、便宜的に名前を『雛氏』とさせていただいたが、実はこれは『三国志演義』の名前であり、史実の記録に彼女の名前は伝わっておらず不明である。

『三国志演義』では第16回で史実同様に登場する。

参考文献

• 小出文彦 『三国志武将事典』（株式会社新紀元社。2014年12月）