長居の悲劇
長居の悲劇(ながいのひげき)は、セレッソ大阪がホームスタジアムの長居公園陸上競技場で行われた試合で終了間際の失点により敗戦、または引き分けとなり、リーグ優勝を逃したことを指す。
2000年[編集]
この年、セレッソは西澤明訓と森島寛晃の攻撃の軸を中心に西谷正也と盧廷潤のサイドアタックでリーグを席巻。あと1勝で1stステージ優勝という最終節、対戦相手は残留争いをしていた15位の川崎フロンターレ。勝利すれば無条件で初優勝が決まる、その対戦相手は残留争い中ということで43193人の大観衆がセレッソのステージ優勝をこの目で見ようと長居に駆けつけた。
ところが1年でのJ2降格を避けたい川崎が予想以上の奮闘を繰り広げ、試合は1対1のままVゴール制の延長戦に突入。106分に川崎・浦田尚希のダイレクトボレーがセレッソゴールに突き刺さり、川崎がVゴール勝ちを収めた。
これにより、ステージ優勝は同時間に行われたジェフユナイテッド市原戦を勝利した横浜F・マリノスの手に渡り、セレッソはほぼ手中に収めていたタイトルを逃した。なお、川崎は同年16位でJ2降格。
2005年[編集]
順位 | クラブ | 試合 | 勝点 | 勝利 | 引分 | 敗戦 | 得失点差 | 得点 | 失点 |
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1 | セレッソ大阪 | 33 | 58 | 16 | 10 | 7 | +8 | 46 | 38 |
2 | ガンバ大阪 | 33 | 57 | 17 | 6 | 10 | +22 | 78 | 56 |
3 | 浦和レッズ | 33 | 56 | 16 | 8 | 9 | +24 | 61 | 37 |
4 | 鹿島アントラーズ | 33 | 56 | 15 | 11 | 7 | +18 | 57 | 39 |
5 | ジェフユナイテッド千葉 | 33 | 56 | 15 | 11 | 7 | +13 | 54 | 41 |
6 | 川崎フロンターレ | 33 | 50 | 15 | 5 | 13 | +9 | 52 | 43 |
2005年のJ1は空前の大混戦となり、第33節を終えた段階で5チームに優勝の可能性があった。この時点で首位に立っていたセレッソは、12月3日、最終節でFC東京をホームに迎える。得失点差の関係もあり、首位ではあったが最終節に勝たなければならなかった。
43927人の観衆が詰めかけたホーム長居での一戦、今度こそ落とせないセレッソは開始直後に幸先よく先制するが、20分に失点。直後に訪れたPKのチャンスもゼ・カルロスが決められず、前半を引き分けで折り返す。しかし48分に西澤のこの日2点目が決まり、勝ち越し。そのまま時計の針は進みセレッソ悲願のタイトル獲得は目前……であったが、後半ロスタイム、今野泰幸の同点ゴールが決まり、まさかの引き分け。あろう事か、宿敵ガンバ大阪の手にタイトルは堕ちた。
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- *:2005年当時、後半ロスタイムの表記は実時間に依らず89分
あと一歩で優勝を逃したセレッソは翌年守備が崩壊、優勝争いどころかJ2に降格してしまった。
関連項目[編集]
- 12月3日 (チャント) - 2005年の悲劇を嘲笑するチャント