重言
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重言(じゅうげん)とは、同じ文や複合語で同じ意味の言葉を2回言っていること。不適切な表現とされることが多い。
日本語[編集]
- 「まさかのハプニングに会場は騒然となった」 - 「ハプニング」という言葉が「まさかの」という意味。「まさかの出来事に…」のようにするのが適当である。
- 「排気ガス」 - よく聞く言葉だが、「ガス」が「気(体)」という意味。「排出ガス」「排ガス」などの言い方が適当である。
- 「ハングル文字」 - 「ハングル」自体が「文字」という意味なので、「ハングル」のみでよい。
- 「クーポン券」 - 同様に「クーポン」のみでよい。
- 「チゲ鍋」 - 「チゲ」が韓国語で「鍋」の意味なので、邦訳すると「鍋鍋」。意味不明すぐる。
漢語との重言もある。
- 「紀元前以前」「氷点下以下」 - この場合「紀元前」「氷点下」のみでよい。「氷点下よりも下回る」の場合は、「氷点を下回る」ではなく「氷点下となる」「0℃を下回る」などと言い換えると自然な表現になる。
- 「馬から落馬」 - 単に「落馬」か「馬から落ちる」というのが適切。
- 「今年で8年目の年だ」 - 「年」が3つあるというトリプル重言。
- 「頭が頭痛になった」 - 「頭が痛い」「頭痛になる」などが適切。
重言ではないもの[編集]
- 「頭痛が痛い」 - 重言の例としてよく用いられるが、痛いのは頭痛ではなく頭であるため、実際には重言ではなく非文。
- 「違和感を感じる」 - この表現に違和感を感じる人も多い。しかし「違和感」は「しっくりしない感覚」という意味で「感じる」という意味までは持たないため、重言ではないとの主張がある。それでも「違和感を感じる」に違和感を感じる場合は、「違和感を覚える」「違和感がある」「違和感を抱く」などと言い換えることができる。
- 「微少」や「困苦」、「温暖」のように、同じような意味の漢字を重ねた熟語は重言ではない。
- 「元旦の朝」 - 「元旦」がすでに「元日の朝」の意味であるとよく言われるが、「元日」の意味もある[1]。
特殊な例[編集]
「過半数を超える」という表現の場合、「過半数」に「半数を超える」という意味があるため重言である。「半数を超える」または「過半数を占める」「過半数に達する」などが適当。
しかし、新聞やテレビなどの各種メディアは「過半数を超える」「過半数を上回る」などの表現を用いており、しばしば読者や視聴者から指摘が寄せられるようだ。これについては、「過半数」の定義を「半数を1または0.5上回る数」とすることで解釈されている[2][3][4]。
脚注[編集]
関連項目[編集]
- ↑ ウィンドとフレイムは村田版オリジナルキャラクター