通常動力型潜水艦

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通常動力型潜水艦(つうじょうどうりょくがた せんすいかん)は、原子力潜水艦ではない潜水艦である。原子力潜水艦が登場する1950年代までの潜水艦はすべてこれであった。

概要[編集]

ディーゼルエンジンと発電機を用いて運航する潜水艦である。ガソリンエンジンは、ガソリンの揮発性が高いため、蒸気タービンは始動、停止が困難なために使用できない。水中では動力は電動機に頼らざるを得ないために蓄電池の充電をしておく必要があり、充電時には浮上の必要がある。他にも換気のために浮上する必要があるなど、水上を運行しなければならない時間も多く、長時間潜っていることは不可能である。しかし、建造費や維持費は原子力潜水艦に比べて安く、原子炉の始動、停止が容易でないために原子炉を絶えず稼動しなければならない原子力潜水艦に比べて静粛性が大きい。

連続潜航を可能とする、燃料電池を用いたAIP潜水艦も存在する。

日本[編集]

現在、日本の海上自衛隊には、第4世代にあたるそうりゅう型潜水艦が使われている。これは、通常動力型潜水艦としては世界的に見ても最大級となっている。

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太平洋戦争[編集]

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事故[編集]

  • 2021年4月24日 - インドネシア海軍の通常動力型潜水艦であるカクラ級潜水艦 ()の2番艦「KRI Nanggala 402 ()」が沈没し、乗組員53人全員が溺死したと報道された。訓練のため2本の魚雷(訓練用弾頭と実弾頭)を発射した後に電気系統で停電が発生、通信が途絶えた様子[1]。圧壊深度を超える深さの海底に沈んだ船体は3つに分離していたらしい。詳しい沈没原因などは調査中で、残骸の引き挙げが検討されている。停電により浮上できなかった可能性が指摘されている。

脚注[編集]

関連項目[編集]

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