諸葛緒

諸葛 緒（しょかつ しょ、生没年不詳）は、中国の三国時代の魏から西晋にかけての武将。子は諸葛沖。孫は諸葛詮・諸葛玫・諸葛婉。

生涯

255年には魏の泰山郡太守の地位にあり、兗州刺史・鄧艾の指揮下に置かれていたため同年の毌丘倹・文欽の乱で鎮圧に貢献した。その後、雍州刺史となり、263年の蜀征伐に3万の兵を率いて、鍾会・鄧艾に従って参戦する。しかし兵力を独占しようと図る鍾会により進軍を拒んでいると司馬昭に讒言されて罪人として檻車に入れられて召喚された。しかしこのため、鍾会の反乱には巻き込まれずに済んでいる。

西晋が建国されると太常・衛尉に昇進し、孫娘の諸葛婉が西晋の初代皇帝・武帝の夫人になっている。

『三国志演義』では鄧艾配下の武将として登場し、剣閣で蜀の姜維に敗れて鍾会に無能者として処刑されかけるが、鄧艾の配下であることを考慮されて命だけは助けられ罪人として檻車に入れられて洛陽に送られる。これが鍾会・鄧艾両者の不和を生む契機となっている。

参考文献

• 中国の思想刊行委員会『三国志全人名事典』（徳間書店、1994年11月）
• 小出文彦 『三国志武将事典』（株式会社新紀元社。2014年12月）