神戸高塚高校校門圧死事件

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神戸高塚高校校門圧死事件(こうべたかつかこうこうこうもんあっしじけん)とは、1990年7月6日兵庫県神戸市西区兵庫県立神戸高塚高等学校で発生した業務上過失致死事件である。

概要[編集]

神戸高塚高校では生徒の遅刻を厳しく取り締まるため、始業の予鈴が鳴ったら問答無用で校門の門扉を閉鎖し、遅刻者は校庭での走り込みやスクワットなどの罰を与えて朝のホームルームに出席させない事で出席簿に確実に遅刻を反映させる管理教育的な校門指導を行っていた。
事件当日は1学期の期末テスト期間中で、この日も通常時と同じように校門指導が実施されていた。立ち番をしていた1人の男性教諭が始業の予鈴が鳴り、通過する生徒の列が一瞬途切れたのを見計らって鋼鉄製の門扉を勢いよく閉めたが、駈け込んでいた女子生徒1人が門扉と門柱の間に挟まれた。挟まれた女子生徒はすぐさま病院に救急搬送されるも死亡した。
門扉を閉鎖した教員は業務上過失致死罪で起訴され、禁錮1年・執行猶予3年の有罪判決を言い渡され、控訴せずに受け入れた。判決確定後、実名で『校門の時計だけが知っている —私の「校門圧死事件」』を出版している。
なお本事件を題材にした不謹慎ゲーム『校則厳守』が存在する。

補足[編集]

事件の起きた兵庫県立神戸高塚高等学校は、県立高等学校学校であるため、門扉を閉鎖した男性教諭は兵庫県に雇用された公務員である。したがって「公務を行なっただけ」という主張も可能であったはずだが、「それでは世間が許さないだろう」というので「業務上過失致死罪」で立件されたと誰何される。そう考えると、「業務命令を下したのは誰か?」ということで問題になるため、教師一人に責任をおっかぶせて業務上過失致死ということでもみ消しを計ったという評もある。
こうやって公立高校の質が落ちてゆくために、日本の基礎教育は劣化してゆくのであろう。