愛知県のいちじく

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愛知県のイチジクについて記述する。愛知県は日本有数のイチジク産地であり、都道府県別の生産量は1位または2位である。

歴史[編集]

豊臣秀次の家臣が尾張国海部郡弥富(現在の弥富市)に持ち帰って植えたのが、この地域におけるイチジク栽培の始まりである。太平洋戦争前の海部郡には約1000本のイチジクが植えられていたとされるが、イチジクは日持ちが悪くて傷みやすいため、海部郡で商業的な生産が行われるようになったのは戦後のことである。

1931年(昭和6年)から1932年(昭和7年)、愛知県碧海郡新川町(現在の碧南市)で高松松次郎がイチジクの栽培を始めた。西三河地方では現在の碧南市域と安城市域が中心となり、主にジャム加工用として生産された。戦後の1955年(昭和30年)頃には果実の名古屋市場への出荷が始められた。1959年(昭和34年)の伊勢湾台風では県下一のイチジク産地だった海部郡が大きな被害を受け、西端(現在の碧南市)や東端(現在の安城市)における生産がますます盛んになった。この地域は碧海台地の南端に位置している。