愚耳旧聴記
ナビゲーションに移動
検索に移動
愚耳旧聴記(ぐじきゅうちょうき)とは、津軽為信の1代記である。
概要[編集]
著者・成立年代[編集]
著者は津軽藩士・添田貞俊(儀左衛門)。成立は江戸時代前期の寛文年間(1661年から1672年)。
別称は『津軽記』(つがるき)、『津軽創業記』(つがるそうぎょうき)、『為信公御開記』(ためのぶこうごかいき)、『津陽開記』(つようかいき)、『古今津軽開記』(ここんつがるかいき)、『勇者の記』(ゆうしゃのき)など多数。
内容[編集]
上下2巻。戦国大名で、江戸時代の津軽藩を創設した津軽為信に関する1代記である。
大浦為信として誕生したところから始まり、為信の経歴について語り、慶長12年(1607年)の為信の死去で終わっている。ただ、1代記なのに天正8年(1580年)から同12年(1584年)、天正14年(1586年)から同17年(1589年)の記事を欠いている。また、題名が『愚耳旧聴記』とあるように、後代史料であるため信頼性を強化するためか、「古人の物語にて聞しなり」「と仰せける」「仰せけるは」の形を多用しており、聞書の痕跡を示したり、聞書による編纂という点をくどいくらい記している。