山森亮

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山森 亮(やまもり とおる、1970年 - )は、経済学者。同志社大学経済学部経済学科博士前期課程教授。専攻は社会政策[1]

略歴[編集]

神奈川県生まれ。1994年京都大学経済学部卒業。1997年大阪市立大学経済学研究科修士課程修了。2001年京都大学大学院経済学研究科博士課程修了[2]。「アマルティア・セン/規範理論/政治経済学」で博士(経済学)(京都大学)[3]東京都立大学人文学部専任講師、2007年同志社大学経済学部准教授、2011年教授。2004-2009年ケンブリッジ大学セントエドマンズカレッジ・ケイパビリティ&持続可能性研究所研究員[4]

受賞歴[編集]

  • 2014年、1970年代イギリス労働者階級の女性解放運動のオーラルヒストリーでBasic Income Studies最優秀論文賞(The Basic Income Studies Best Essay Prize)を受賞。
    • 受賞論文:"A Feminist Way to Unconditional Basic Income: Claimants Unions and Women’s Liberation Movements in 1970s Britain'", Basic Income Studies; 9(1-2): 1–24, 2014.
  • 2017年、必要概念の経済思想史の研究で欧州進化経済学会K.W.カップ賞(EAEPE-Kapp Prize)を受賞。
    • 受賞論文:"The concept of need in Adam Smith", Cambridge Journal of Economics, volume 41, issue 2, 1 March, 2017.

[5][6][7]

人物[編集]

日本におけるベーシック・インカム研究の第一人者として知られる[8]。大学受験に失敗した頃、路上生活者と出会ったことで経済学を志した[9]。20歳前後に寄場で日雇い労働者の支援活動に参加していたとき、初めてベーシック・インカム(BI)について知ったが、その頃は深い関心を持たなかった。20代後半になって英語圏の哲学者のBI論議を読むようになり、数年後にBIの研究を開始したという[8]

2005-2006年BIに関する国際学術誌『Basic Income Studies』編集委員[4][1]。2012年からベーシック・インカム世界ネットワーク(Basic Income Earth Network)理事[4][5]。京都府立大学の小沢修司ら日本のBI研究者と2007年11月にベーシックインカム日本ネットワーク準備委員会を設立し[10]、2010年3月にベーシック・インカム日本ネットワーク(BIJN)を設立した。2010年時点で反貧困ネットワーク京都のメンバー[11]

著書[編集]

  • 『ベーシック・インカム入門――無条件給付の基本所得を考える』(光文社[光文社新書]、2009年)
  • 『貧困を救うのは、社会保障改革か、ベーシック・インカムか』(橘木俊詔共著、人文書院、2009年)
  • 『労働再審〈6〉労働と生存権』(編、大月書店、2012年)
  • 『社会的なもののために』(市野川容孝、宇城輝人編著、宇野重規、小田川大典、川越修、北垣徹、斎藤光、酒井隆史、中野耕太郎前川真行、道場親信共著、ナカニシヤ出版、2013年)
  • 『お金のために働く必要がなくなったら、何をしますか?』(エノ・シュミット、堅田香緒里、山口純共著、光文社[光文社新書]、2018年)

訳書[編集]

  • マイケル・オリバー『障害の政治――イギリス障害学の原点』(三島亜紀子、山岸倫子、横須賀俊司共訳、明石書店、2006年)
  • L. ドイヨル、I. ゴフ『必要の理論』(遠藤環、神島裕子訳、馬嶋裕共監訳、勁草書房、2014年)

出典[編集]

外部リンク[編集]