富山地方鉄道の鉄道車両

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富山地方鉄道の鉄道車両 (とやまちほうてつどうのてつどうしゃりょう)は、富山地方鉄道で過去、現在に渡って使用された あるいは使用されている車両について解説する。

鉄道線[編集]

富山地方鉄道本線立山線不二越線上滝線において、共通の車両が使用される。形式名の上3桁の数字は電動機馬力である。

10030系[編集]

京阪3000系電車の車体に営団地下鉄の台車を組み合わせてできた車両である。一部の車両は国鉄485系電車のDT32台車に履き替えられた。室内は京阪時代のままだが、テレビが撤去され、ワンマン化改造が行われた。この車両の登場により、富山地方鉄道の冷房化率が大幅に向上した。室内の転換クロスシートは二種類ある。

2021年12月、10037Fの2両が廃車された。

14760系[編集]

鉄道線で最後となる自社発注車かつ軌道線を含めた初の冷房車。1979年から2連7本とTc車であるクハ175の計15両を製造した。クハ175を除く全車がワンマン化されている。

16010系[編集]

西武5000系電車の車体に国鉄485系電車の機器を組み合わせてできた車両である。後に2連化され、機器配置も変更となった。室内は西武時代のままだが、先頭車はすべてワンマン化されている。

2016年、運用から外れていた中間付随車クハ111が廃車された。

17480系[編集]

東急8590系電車の先頭車2連4本を譲渡したもの。スノウプラウの取り付けやワンマン機器が設置された。なお、中間2扉については閉鎖されたが、ラッピング車となった17481F以外鉄板などで埋められてはいない。

20020系[編集]

西武10000系電車4両を3両編成に短縮して登場。2022年2月19日営業運転開始。この車両は旧西武5000系の機器を流用していることから思いもよらぬ形で車体と機器が再会することになる。

過去の車両[編集]

10020系14720系[編集]

1961年に登場した日車ロマンスカーの1つ。前者は75kWモーター、後者は110kWモーターを搭載することから形式が分けられた。当初はすべて3連で登場したが、輸送力調整のため2連5本と増結用Tc車2両に組み替えられた。14720系のみワンマン化されている。

2005年から廃車が始まり、2019年に最後まで残った2連1本ずつが廃車となり形式消滅となった。

14710系[編集]

名鉄3800系電車。当時存在していた雑多な旧型車の淘汰を図るために2連7本を譲受した。高速性能に優れることから重宝されたが、冷房化が進むと対象から外され、10030系に代替されて全車両が廃車された。

14750系[編集]

1948年登場の運輸省規格型電車。全車両が両運転台で、4両が製造された。当初はモハ1500形とクハ1050形となっていたが、後にモハ14750形とクハ160形に改番、さらにクハ160形も電装されてモハ14750形に統合された。冗長性の高い運用を組める本系列は重宝されたが、冷房化が進むと対象から外され、10030系に代替されて全車両が廃車された。

14790系[編集]

1955年に2両が登場した両運転台車で、当初は14770系を名乗っており、モハ14772は当初クハ171であった。1981年に14760系の増備が進み14790系に改番された後も単行運転が可能なことから重宝されたが、冷房化が進むと対象から外され、1997年までに全車両が廃車された。

14780系[編集]

1956年から58年にかけて2連3本が登場。固定クロスシートであったことから14760系が登場すると特急運用の主力からは外された。1988年には14782Fと83Fに冷房化も行われたが、1997年に非冷房の14781Fが廃車となり、残る2本も16010系に代替され1999年までにすべて廃車された。

クハ90[編集]

1962年に2両が登場した旧性能の制御車。先述の14710形の導入で車齢わずか9年で全廃となった。

軌道線[編集]

7000形[編集]

都電8000形の流れを汲む車両で、1957年から65年にかけて22両が製造された。最初の10両は脆弱な台車を履いており、冷房化できず、路線縮小と8000形への代替で1993年までに全廃となった。後期車の12両についてもT100形の投入ですでに2両が廃車されている。

富山港線乗り入れ対象外。

8000形[編集]

1993年に5両製造。地鉄初のVVVF車となった。富山港線乗り入れの対象からは外れている。

9000形[編集]

2009年に3両登場。富山軌道線初の超低床電車で、「セントラム」という愛称を持つ。所有自体は富山市である。富山港線乗り入れ対応。

T100形[編集]

2010年から7000形代替目的で4両登場。富山港線乗り入れ対応。

0600形[編集]

2006年に富山ライトレール向けに製造されたが、富山港線の富山地方鉄道編入により富山地方鉄道所有となる。9000形とは同一設計で、8両存在。

参考文献[編集]