定期考査

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定期考査(ていきこうさ)とは、学校で各教科の成績を評価するために定期的に実施される試験のことで、予め実施する時期が決まっていて定期的に行うためにこう呼ぶ。俗にテスト試験と呼ばれる。

概要[編集]

定期考査の期間に相当する数日間は通常の授業を行わない。また家庭学習の時間を確保するために部活動も考査期間の1~2週間前から実施を取りやめ、最終時限終了後速やかに下校・帰宅するよう生徒に促す。

定期考査を行うのは中学校以上の校種で、小学校では各教科が1つの単元を終えるごとにテストを行う単元別試験が一般的。そのため決まったテスト期間というものが存在せず、通常の授業の合間に行うことが大半である。ただし小学校でも「合同テスト」という名前で中間・期末相当の時期に単元をまたいだ試験を実施することがある他、小中一貫校の中には小学校に相当する学年でも決まったテスト期間を決め、単元をまたいだ試験を行っていることがある。

一般に各学期ごとに中間テスト期末テストがあり、年度末の期末テストは学年末テストと呼ぶことが多い。
中学校の中間テストでは主要教科の国語・数学・理科・社会・英語の5教科を、期末テストでは主要教科に加えて実技教科4教科のテストも実施することが多い。

一方高等学校は教科が細分化される関係上、教科ごとではなく科目別に試験を行う。一例として国語教科であれば、国語総合・現代文・古文など開講している科目の試験が行われ、生徒は自分が履修している科目の試験を受験する。
なお高校の定期考査も中間は主要科目のみ、期末は主要科目+実技科目となることが多い。

多数派の3学期制の学校の年間の定期考査の回数は5回のことが多い。1・2学期は中間と期末両方を行うが、3学期は期間が短い事もあって学年末テストのみ実施の所が大半である。長期休暇中に勉強していたかを確認するため、休み明け最初の通常授業日に課題テストなどの名称で事実上の定期考査を行う学校もあり、この場合は年8回試験となる。一方2学期制の学校では定期考査は前記と後期に2回ずつの年に4回程度である。

考査期間終了後、最初の通常授業の日に試験実施教科・科目の答案返却が実施される。全部の答案返却が完了すると今度は全教科の点数や総合得点、学級・学年順位を記した個票が配布される。中学校を中心に、成績個票を確実に保護者へ見せるために保護者に印鑑を押してもらって担任教師へ提出する取り組みを行っている学校がある。

定期考査期間中の制限[編集]

  • 前述の通り、定期考査期間の1~2週間前から部活動は実施されない。自主練習も認められないということに表向きはなっているが、実際のところは……。
  • 試験問題の流出を防ぐため、試験1週間前から試験終了まで職員室への生徒の立ち入りが禁じられる。学級担任或いは教科担任への提出物の引き渡しや特別教室の鍵の貸出などは入口で中にいる教職員に声をかけ、入口まで教職員に来てもらう。
  • 考査期間中は通常の授業を行わず、その日の試験科目が全て終了次第生徒は下校するが、最終日については試験終了後そのまま通常授業を行う所もある。

定期考査以外の考査[編集]

  • 実力考査
    • 実力テスト・実力試験とも呼ぶ。生徒の実施時点での実力を調べる考査。外部の業者が問題作成・採点を行い、偏差値を測定する。この結果を元に進学できるであろう上級学校を絞り込んでいく。かつては業者テストという名称で、高校受験にも大きな影響を及ぼしていた。
  • 抜き打ち考査
    • 各教科・科目で定期考査期間外の通常授業時に予告なしに行う考査。日頃予習復習に取り組んでいるかを調べる意味合いがある。
  • 小テスト
    • 抜き打ち考査同様、各教科・科目で定期考査期間外の通常授業時に行う考査。抜き打ち考査と違って事前に実施の予告があり、授業の中の短い時間で終わる問題数としているのが特徴。

定期考査を見直す動き[編集]

一部の中学校では定期考査から単元別試験に切り替える動きが出ている。従来の定期考査では一夜漬けの知識詰め込みになりがちで、生徒が自ら学ぶ態度になりにくいという欠点があるからだという。