業者テスト

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業者テスト(ぎょうしゃテスト)とは、学校で行われる学力試験の一種で、その学校に所属する教員が問題を作成したものではなく、外部の業者が作成した学力試験である。

概要[編集]

中学校の学力テストや模擬試験だけでなく、高等学校1・2年生向けに習熟度を測る目的で実施されるものもある。

学校外部の教育産業会社が問題を作成し、生徒はそれを受験。回収された解答用紙は業者へ送付され、業者はそれを採点。結果を元に偏差値が算定され、それを受験者本人や学校へ知らせる。業者テストを受験することで生徒本人は進学できるであろう上級学校を絞り込むことが出来る他、学校も生徒の学力に応じた進路指導を行いやすくなる。

なお1990年代まで業者テストと高校受験は深い結び付きがあり、高校進学を希望する中学生は業者主催の模擬試験を受験。その成績と希望する学校の基準点を比較して進路決定の材料にしていた。神奈川県アチーブメントテストのように、合否判定にまで強い影響を及ぼしていた所もある。

しかしこれが受験競争激化などの弊害を招き、1993年に当時の文部省は業者テストと入学試験の切り離し徹底を全国の教育委員会へ通達。これにより、絶対評価が中学校でも実施され、一部の県では業者テストが県教委もしくは外郭団体による学力検査となっている。

現在は中学校で業者テストを行っていても、その結果が高校入試に大きな影響を与える事はないとされるが、業者側も入試模試のように、集中会場使用の生徒の個別受験前提で生き残り、一部の県では、私立学校で模擬試験の成績を基に生徒集めや事前相談に利用している。