大田堯

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大田 堯(おおた たかし、1918年3月22日 - 2018年12月23日)は、日本の教育学者東京大学名誉教授、都留文科大学名誉教授。日本子どもを守る会名誉会長、北京大学客座教授。シューレ大学アドバイザー。専攻は教育史教育哲学

略歴[編集]

広島県豊田郡船木村(現・三原市)生まれ。1939年、旧制広島高等学校(文科)卒業。1941年、東京帝国大学文学部卒業。陸軍に招集され、1946年に復員。同年、故郷の本郷小学校で社会科カリキュラムの作成に携わった(本郷地域教育計画、本郷プラン)。1949年、東京大学教育学部助教授。1965年、同教授。1977年、都留文科大学長(2期6年)。1979年、日本教育学会会長。1987年、日本子どもを守る会会長。東大教育学部学部長、教育科学研究会委員長、世界教育学会(WAAER)理事なども歴任した。

国の教科書検定の違憲性を訴えた家永教科書訴訟では原告側を支援する。2001年に故郷の広島県豊田郡本郷町(現・三原市)に土地を寄付し、公設民営の図書館「ほんごう子ども図書館」を開設した。のち本郷町名誉町民の表彰を受けた。2005年に本郷町が合併に伴い三原市に移行した後は、三原市名誉市民。2005年に結成された「九条の会・さいたま」の呼びかけ人を務めている。2011年に本人の活動を追った映画「かすかな光へ」(森康行監督)が完成し、各地で自主上映された。著書は『教育とは何か』『大田尭自撰集成』など他多数ある。

2018年12月23日午後9時58分、老衰のため、埼玉県さいたま市の自宅で死去した。100歳没。

著書[編集]

  • 『近代教育とリアリズム』福村書店 1949
  • 『地域教育計画 広島県本郷町を中心とする実験的研究』福村書店 1949
  • 『地域社会と教育』金子書房 1949
  • 『農山村の生活構造と普及のあり方』林野庁指導部研究普及課 1953
  • 『日本の農村と教育』国土社 1957
  • 『学力とはなにか』国土社 1969 国土新書
  • 『教育の探求』東京大学出版会 1973 UP選書
  • 『入試制度改革論』総合労働研究所 1982 教育を考えるシリーズ
  • 『教育とは何かを問いつづけて』1983 岩波新書
  • 『なぜ学校へ行くのか』岩波書店 1984 子どもと教育
  • 『私たちののぞむ教育改革 選抜から選択への転換を』1984 岩波ブックレット
  • 『子は天からの授かりもの』太郎次郎社 1986
  • 『教育研究の課題と方法』岩波書店 1987
  • 『教育はだれのものか』一ツ橋書房 1988
  • 『自分を生きる教育を求めて』一ツ橋書房 1989
  • 『地域の中で教育を問う』新評論 1989
  • 『教育とは何か』1990 岩波新書
  • 国連子どもの権利条約を読む』1990 岩波ブックレット
  • 『教師の生きがいについて』一ツ橋書房 1992
  • 『地球環境と子ども』1992 岩波ブックレット
  • 『子育て・社会・文化 人間の歴史を考える』1993 岩波市民大学
  • 『私と家永教科書裁判 教育への権利を問いつづけて』一ツ橋書房 1994
  • 『子どもの権利条約を読み解く かかわり合いの知恵を』岩波書店 1997
  • 『生命のきずな』偕成社 1998
  • 『大田尭著作・論文・文章一覧』一ツ橋書房 1999
  • 『歩きながら考える生命・人間・子育て』一ツ橋書房 2000
  • 『証言 良心の自由を求める 国家斉唱義務不存在確認訴訟・法廷』一ツ橋書房 2006
  • 『『はらぺこあおむし』と学習権 教育基本法の改定に思う』一ツ橋書房 2007
  • 『かすかな光へと歩む生きることと学ぶこと』一ツ橋書房 2011
  • 『生きることは学ぶこと 教育はアート』藤原書店 2013 大田尭自撰集成1
  • 『ちがう・かかわる・かわる 基本的人権と教育』藤原書店 2014 大田尭自撰集成2
  • 『生きて 思索と行動の軌跡』藤原書店 2014 大田尭自撰集成3
  • 『ひとなる 教育を通しての人間研究』藤原書店 2014 大田尭自撰集成4
  • 『地域の中で教育を問う』藤原書店 2017 大田尭自撰集成補巻

共編著[編集]

翻訳[編集]

  • バーニス・バックスター, アン・エム・ブラッドレー『アメリカ初等教育概説』羽田書店 1949

外部リンク[編集]

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