国鉄キロ27形気動車

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国鉄キロ27形気動車 (こくてつきろ27かたきどうしゃ)は、日本国有鉄道が設計、開発した気動車である。

概要[編集]

運転台のない中間車で、DMH17Hディーゼルエンジンを1基搭載する。後に登場した国鉄キロ28形気動車との違いは、信越本線横川駅軽井沢駅の間にある碓氷峠アプト式ラックレールに台車が触れないように空気バネ台車を採用したことである。車体構造は同時期に登場した国鉄サロ152形電車とほぼ同じ構造である。片側2扉デッキ付で客室出入口客室には仕切があり、便所、洗面所が一箇所ずつ存在する。リクライニングシート26脚がシートピッチ1160mmで並んでいる。このためサロ152形より定員が4名多い。

履歴[編集]

国鉄キロ27形気動車履歴
車番 落成年月日 製造会社 落成配置 最終配置 廃車年月日
キロ27 1 1961年4月15日 日本車輌製造 長野 長野 1978年10月11日
キロ27 2 1961年4月15日 日本車輌製造 長野 長野 1978年10月28日
キロ27 3 1961年4月15日 日本車輌製造 長野 長野 1978年7月1日
キロ27 4 1961年9月21日 日本車輌製造 長野 長野 1978年10月11日
キロ27 5 1962年12月15日 帝国車両工業 長野 長野 1980年1月8日
キロ27 6 1962年12月15日 帝国車両工業 長野 長野 1980年1月8日
キロ27 7 1962年12月15日 帝国車両工業 長野 長野 1980年1月8日

冷房化改造[編集]

落成当初は非冷房で登場したが、後に全車が冷房化改造された。自車のみ発電の4DQディーゼル発電機を搭載した。

運用[編集]

碓氷峠を越える気動車急行として国鉄キハ57形気動車とともに運用に就き、ED42と連結して碓氷峠を越えた。同区間の粘着運転が始まっても国鉄EF63形電気機関車とともに碓氷峠を越えたが、気動車急行の電車化によって他線区へ移った。しかし急行の特急格上げや電化の進展によって運用を失い、新製から20年も経たないうちに全て廃車となった。

関連項目[編集]

参考文献[編集]