南海トラフ地震

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南海トラフ地震(なんかいとらふじしん、英 Nankai Trough Earthquake)は、日本列島が位置するユーラシアプレートの下にフィリピン海プレートが年間数センチの割合で潜り込み、プレートの境界にひずみが蓄積し、それが一気に解放されることによって起きる海溝型地震である。

南海トラフは駿河湾から日向灘に続く水深4000メートル級の海底が溝状の地形を形成する区域である。駿河湾、遠州灘、熊野灘、紀伊半島の南側海域、土佐湾から日向灘沖までの広い範囲に渡っている。過去1400年間で、約100~200年の間隔で大地震と大津波が繰り返されている。平均約88年周期で大地震が起こると推定されている。南海トラフでは最近の73年間大地震が発生していないため、今後、M8からM9クラスの地震が70-80%の確率で起きると予測されている[1]

近年ではスロースリップの研究が進み、その解析から、危機が迫っているという見解もある[2]

防災対応ガイドライン[編集]

2019年3月29日、政府は南海トラフ地震が起きる可能性が高まった時に出される「臨時情報」に対して、1週間程度の非難が必要となるため、自治体や企業が事前計画を策定のガイドラインを定めた[3]。マグニチュード8から9クラスの地震が今後 30 年以内に発生する確率は70~80%(平成 31 年1月1日現在)とされているため、大規模地震発生のリスクが指摘されていることが背景にある[4]


被害想定[編集]

出典:「南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ(第一次報告)」平成24年8月29日発表から「各都府県で死者数が最大となるケースの死者数内訳」による人的被害。

  • 死者
    • 静岡県 - 10万9,000人
    • 和歌山県 - 8万人
    • 高知県 - 4万9,000人
    • 三重県 - 4万3,000人
    • 宮崎県 - 4万2,000人
    • 徳島県 - 3万1,000人
    • 愛知県 - 2万3,000人
    • 大分県 - 1万7,000人
    • 愛媛県 - 1万2,000人
    • 大阪府 - 7,700人

過去の南海トラフ大地震[編集]

※なお、延暦地震(794年)は、南海トラフと認定されていないのが多数説であるが、今津は2012年に南海トラフ地震の可能性を指摘している[6]

報告[編集]

南海トラフ巨大地震対策について[7]

考察[編集]

日本政府の地震調査委員会は、2019年1月1日時点の活断層や海溝型地震の長期評価を発表し、マグニチュードM8~9クラスの南海トラフ地震は20年以内の発生確率を「50%程度」から「50~60%」に引き上げ、30年以内の発生確率は「70~80%」とした[8]。10年以内の発生確率は30%程度であり、50年以内では90%の高い発生確率である[9]。時期は特定できないものの、いつかは必ず来ると考えなければならない。

参考文献・注釈[編集]

  1. 南海トラフ地震で想定される震度や津波の高さ気象庁
  2. 南海トラフ巨大地震 「スロースリップ」から見えてきた迫りくる危機NHK
  3. 南海トラフ臨時情報への防災対応、政府がガイドライン朝日新聞、2019年3月29日
  4. 内閣府(防災担当) 「南海トラフ地震の多様な発生形態に備えた防災対応検討ガイドライン 第1版」平成31年3月
  5. 長尾武(2014)「正平(康安)地震(1361 年)による大阪での津波高」京都歴史災害研究 = Historical disaster studies in Kyoto (15), pp.11-20
  6. 今津勝紀(2012)「仁和3年の南海地震と平安京社会」条里制・古代都市研究 = Annals of the Association for Ancient Rural and Urban Studies (28), pp.30-41
  7. 南海トラフ巨大地震対策について中央防災会議、2013年5月28日
  8. 南海トラフ、20年以内の発生50~60%静岡新聞、2019年2月27日
  9. 活断層及び海溝型地震の長期評価結果一覧地震調査委員会、平成31年2月26日