再審
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再審(さいしん)は、確定判決が、重要な事実誤認がある場合などに、再審理をする救済裁判。
概要[編集]
刑事訴訟[編集]
刑事訴訟法435条に基づき、有罪が確定した被告のみが請求可能。再審開始と同時に刑の執行を停止することができる(東電OL殺人事件など)。再審を請求することができるのは、検察官、当該事件の有罪判決確定者、法定代理人。また、有罪判決確定者が亡くなったり、心神喪失になった場合は、配偶者や直系の親族・兄弟姉妹が再審請求をすることが可能(徳島ラジオ商殺人事件など)。
いくつか、再審開始の決定をするための規定はあるが、再審において争点となることが多いのは、有罪判決を受けた者に無罪や免訴、より軽い刑を言い渡すべき新たな証拠が発見さしたとき。白鳥決定以後、再審にも刑事裁判の鉄則「疑わしいときは被告人の利益に」が適用されることになっている。
民事訴訟[編集]
民事訴訟法338条に基づき、不服申し立てにより再審請求することが可能。
再審例[編集]
再審開始された事件及び再審開始決定が出た事件
- 1942年 - 横浜事件 : 2005年に再審が開始されて免訴判決。刑事補償金の支払いは認められている。
- 1953年 - 徳島ラジオ商殺人事件 : 有罪確定者死亡も1980年に再審開始決定。1985年に日本初の死後再審無罪判決。
- 1966年 - 袴田事件 : 2014年に再審開始決定。
- 1980~1981年 - 福岡覚醒剤密輸再審事件 : 1996年再審開始決定。2001年に再審無罪判決。
- 2004年、2008年 - 大阪市強姦虚偽証言再審事件 : 2014年11月に再審開始前に異例の釈放。2015年2月27日に再審開始決定。
- 2007年 - 保育サービス利用詐欺事件 : 有罪確定から1年8月後の2012年12月に再審開始決定。2013年5月に再審無罪判決。
- 2010年 - 八王子女性暴行事件 : 2013年1月に再審開始決定。2013年12月に再審無罪判決。
- 2011年~2012年 - 宇都宮東警察署速度違反大量誤摘発事件 : 2012年6月に事件発覚後、大量再審無罪判決。
- 2013年8月 - 千曲警察署飲酒検知管事件:2014年6月に警察官による証拠偽造が発覚。検察による再審請求が行われ、2015年2月3日に再審開始決定。