千曲警察署飲酒検知管事件
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千曲警察署飲酒検知管事件(ちくまけいさつしょいんしゅけんちかんじけん)とは、千曲警察署の警察が証拠を偽造して飲酒運転を摘発した事件。摘発された男性は罰金刑となるも、再審開始が決定する。
概要[編集]
2013年8月16日に長野県警が長野県千曲市において男性Aの呼気検査を実施して、酒気帯び運転の基準以上のアルコールを検出したとして、道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで書類送検。男性Aは2013年10月に上田簡裁から罰金30万円の略式命令を受けて確定した。
偽造発覚[編集]
2014年6月16日、長野県警の元警部Kと部下3人が共謀して、男性Aを摘発した際に飲酒検知管が破損していたため、検知管を偽造していたことが発覚した[1]。2014年7月24日、長野県警は千曲署交通課長の警部Kらを書類送検[2]。Kを停職3カ月とするなど4人を懲戒処分にした。その後、4人は依願退職をしている。
4人は、アルコール成分を含む洗口液で、呼気1リットル当たり0・15ミリグラム以上の数値となる別の検知管を作り、検知管の数値を偽造した。
Kの裁判[編集]
2014年9月30日に、長野地検は証拠隠滅と虚偽有印公文書作成・同行使でKを在宅起訴。他の3人は起訴猶予処分となった。
2014年12月9日、長野地裁(伊東顕裁判長)は、元警部のKに懲役1年6月、執行猶予5年(求刑懲役1年6月)の有罪判決を言い渡した[3]。判決理由では、「警察への信頼を裏切った悪質な犯行だ」としつつも、Kが反省しており、罰金刑を受けた男性Aが寛大な処分を望んでいるとした。判決はこのまま確定した。
再審[編集]
2015年1月23日、Kの有罪判決確定を受けて上田区検察は上田簡裁に再審請求を行う[4]。
2015年2月4日(決定は2月3日付)、上田簡裁は再審開始を決定[5]。