入学試験

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入学試験(にゅうがくしけん)とは、ある学校へ入学を志願する者の中から、入学させても良い者を選び出す試験である。俗に入試(にゅうし)とも呼ぶ。行政文書では入学者選考を用いることも多い。

概要[編集]

一般に入学試験は高等学校以上の後期中等・高等教育機関と国立・私立の小学校中学校に存在する。

義務教育の教育機関であり、地域の子供ほぼ全員が入学してくる公立小中学校は先々の入学者数を想定して教員や設備の配置を行うが、義務教育ではない高等学校以上の学校と国立・私立の小中学校は志願者全員を受け入れることは端から前提にしておらず、毎年の入学者数に定員数を定め、試験で学校が求める能力を持つ者を選抜している。小学校の入学試験は小学校入試、中学校の入学試験は中学入試、高校の入学試験は高校入試、大学の入学試験は大学入試と俗に呼ばれ、これらの試験を受ける事をそれぞれ小学校受験(お受験)、中学受験高校受験大学受験と呼ぶ。

試験内容[編集]

試験は当該の学校が求める能力を有しているか、入学から卒業まで上手くやっていけるかを調べる。そのため、学力検査と呼ばれるペーパーテスト、作文、面接といったものからいくつか或いは全てを行う。スポーツ・芸術系の学校・学科を中心に、実技試験が存在する場合もある。

学校は志願者を本命一筋の意思を持つ推薦と滑り止め受験、記念受験を含む一般に分け、推薦入試は志願時点で在籍している下級学校の校長の推薦を得た優秀な者が、一般入試は募集要項に定められた要件を満たした全ての者が受験できる。推薦入試は面接のみ、或いは面接と簡易なペーパーテストのみ、面接と作文のみのいずれかで合格基準が若干緩い傾向がある。一般入試はペーパーテストと面接、ペーパーテストと作文と面接を行い、合格基準は定員充足率によって一定程度変動する。倍率が1倍を越えている学校は合格基準が高い方向へスライドしやすく、倍率が1倍未満のいわゆる定員割れを起こしている学校は合格基準が低い方向にスライドしやすい。

全ての試験項目について配点は同じとするのが基本だが、その学校・学科が重視している教科に関連する試験項目は配点を大きくする傾斜配点が行われていることがある。例えば理数科の入試では他教科が100点満点なのに対して理科と数学の配点が200点満点になっているなど。公立校であれば傾斜配点を行う学校・教科は入試要項に記載がある。

中学の場合[編集]

国語・算数・理科・社会の4教科入試が一般的。兵庫県の私立男子校では、社会を抜いた3科目入試が昭和以前では一般的であったが、平成以降、4科目入試に切り替える学校が徐々に増えている。

高校の場合[編集]

国語・数学・理科・社会・英語の5教科入試が国公立高を中心に一般的だが、私立高では国語・数学・英語の3教科入試の学校もある。5教科入試の場合、学力検査と面接で1日ずつ使い、学力検査は昼食休憩を挟んで午後3時前後までかかるが、面接は正午前後には終わる。

大学の場合[編集]

国公立大

国公立大学では、2段階の入試が多い。まず、全国共通の「大学入学共通テスト」を受験する必要がある。その後各大学に出願となるが、出願後に共通テストを用いた1次選抜が行われる。ここで落とされることを、足切りとよく言われる。

1次選抜の合格者を対象に、大学個別の「2次試験」が行われる。2次試験で定員まで絞り込まれ、合格者が決まる。

私立大・省庁大学校

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専門学校の場合[編集]

医療系等の分野を除き、書類選考のみで入学者を決める学校が多い。

成績開示[編集]

国公立大学や公立高校では受験者本人が指定の期間内に申請を行うことで入学試験の成績を知ることが出来る。ただし知ることが出来るのは各教科のペーパーテストの点数と総合点数だけで、採点済みの解答用紙はオープンにならない場合がある。私立校は成績開示を行うかは各学校の判断に任されており、国公立校と同じく指定の期間内に申請を行えば開示される学校もあれば、成績開示に一切応じない学校もある。

登校禁止措置[編集]

入学試験を当該学校内で実施する場合、在校生が学校へ登校してくることを禁止する場合がある。これは

  • 教職員[注 1]・設備の双方が入試のためにフル稼働して授業・部活動を行う余裕が無い
  • 不正防止
  • 試験を妨害しない

といった理由が主だったものとして挙げられる。ただし一部の学校では在校生が試験監督補助を務める事がある。

関連項目[編集]

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  1. 但し、子女や兄弟姉妹が受験生の場合は強制的に有休になる。