元号選定手続き
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元号選定手続き(げんごうせんていてつづき)とは、政府による新たな元号の選定過程のこと。
概要[編集]
元号法に則って、政府が政令で定めた要領に基づき、首相が「高い識見を有する」専門家数名に2個から5個の新元号の候補名の考案を委嘱し、専門家は意味や出典を添えて提出する。官房長官は内閣法制局長官の意見を聞いた上で、数個の原案に絞り込む。続いて各界の有識者を集めて「元号に関する懇談会」を開催し、原案に対する意見を求める。衆議院・参議院両院の正副議長の意見聴取を経て、全閣僚会議で協議する。最終的に閣議で決定する。その後、天皇が政令に署名し、公布することになる。
平成の場合は、候補に「修文」(しゅうぶん)、「正化」(せいか)の2案に絞り込まれて協議された。
元号に関する懇談会[編集]
元号に関する懇談会(げんごうにかんするこんだんかい)とは、日本政府が新元号決定に先立ち、各界の有識者に候補名の原案を示して意見聴取を行う手続きのことである。元号の決定権に関しては日本政府にあるが、選定過程において国民の代表を関与させる狙いがあるとされる。なお、政府が昭和54年(1979年)に策定した元号選定手続きには無かったが、平成元年(1989年)1月の平成改元直前に追加されて、教育界やマスコミ界から8人が出席。令和改元においても9人が出席している。
日本の元号の条件[編集]
日本政府の元号選定手続きには6つの要件が規定されている。
これらに留意して、内閣官房長官が候補名を検討するように求めている。日本政府は他国の元号のほか、日本の企業や地名などで使われたものも基本的には除外する、としている。また、候補名の考案を委嘱する専門家は「高い識見を有する者」と定められているが、特定の分野は指定していない。