台湾2.28事件
(二・二八事件から転送)
ナビゲーションに移動
検索に移動
台湾2.28事件(たいわんににはちじけん)とは、1947年2月28日に台湾で発生した事件である。日本の2.26事件とは異なるので注意が必要である。
概要[編集]
台湾は日清戦争における日本の戦勝、下関条約締結により、当時の清政府から日本に割譲されて日本の統治下に置かれていた。しかし1945年8月に日本は太平洋戦争で敗戦し、ポツダム宣言を受諾した結果、台湾は中華民国の支配下に戻ることになる。
ところが台湾統治を引き継いだ中国国民党政権は、台湾における闇タバコの取り締まりを強化し、この取り締まりで台湾の現地人を射殺してしまう。結果的にこれが原因で一斉に台湾で暴動が発生してしまった。さらに反国民党の抗議デモまで発生し、台湾全土に拡大してしまう。中国国民党当局はこれを徹底的な武力弾圧で鎮圧し、結局弾圧で1万8000人から2万8000人に及ぶ台湾人が虐殺されたと言われている。
関連作品[編集]
映画[編集]
- 『悲情城市』 侯孝賢監督、1989年台湾作品。主な出演者:李天祿(リー・ティエンルー)、陳松勇(チェン・ソンユン)、高捷(ジャック・カオ)、梁朝偉(トニー・レオン)、辛樹芬(シン・シューフェン)
- 『好男好女』 侯孝賢監督、1995年台湾・日本合作作品。主な出演者:伊能静、林強(リン・チャン)、高捷(ジャック・カオ)
- 『天馬茶房』 林正盛監督、1999年台湾作品。主な出演者:林強(リン・チャン)、蕭淑慎(シァウ・シュウシェン)、龍紹華(ロン・シァウファー)、陳淑芳(チェン・シュウファン)
- 『傷痕228』 鄭文堂監督、セミ・ドキュメンタリー(一部再現ドラマ)、2005年台湾作品。
- 『台湾人生』 酒井充子監督。日本統治時代と戒厳令を乗り越えて、今を生きる人々の声に耳を傾けたドキュメンタリー。2009年日本作品。登場人物のひとり・蕭錦文(1926年生)はビルマ戦線で戦った元日本兵。台湾総統府と台北二二八紀念館でボランティア解説員を務めている。観光に訪れる日本人には親しみを感じるが、日本政府に対しては納得していない。蕭は二・二八事件で拷問を受け、白色テロで弟を亡くすという過酷な運命をも乗り越えてきた。今は、台湾や日本の若い人に歴史を伝えることが自分の役割だと思っている。
- Taiwan 228 Massacre 60 Years On: 1947-2007 (紀念康阿裕) - 二・二八事件で蒋介石の中国国民党の軍隊から拷問を受けた康阿裕の証言。
音楽[編集]
関連項目[編集]
- 葉秋木 - 国民政府に虐殺された政治家
- 李瑞漢 - 事件当時行方不明になった弁護士
- 省籍矛盾
- 二二八国家記念館 - 台北市中正区にある記念館
- 美麗島事件
- 坂井徳章(台湾名:湯德章) - 事件で反乱罪に問われ処刑された日台混血の弁護士、元警察官。後に名誉回復がなされた。
- 湯徳章紀念公園 - 台南市中西区にある徳章が処刑された民生緑園の現在の名称。
外部リンク[編集]
- 台北二二八紀念館 台北ナビ 2012-02-10
- 『台湾青年』6号「二・二八事件特集号」台湾青年社、1961年2月20日
- 国内植民地としての台湾と台湾二・二八事件李ペイジュン, 立命館大学、Core Ethics Vol. 4(2008)
- 「台湾二二八事件と中央大学卒業生」プロジェクトと受難者家族の証言概要松野良一、中央大学総合政策研究 (24), 47-70, 2016-03
- 私が体験した二・二八事件周英明、二・二八事件五十周年記念講演会、2002年5月1日
中国語[編集]
- 台北二二八紀念館 公式ページ
- 二二八国家記念館 公式ページ
- 財團法人二二八事件紀念基金會 (228.org.tw)
- 『傷痕二二八』(繁體中文字幕、48分58秒。公視と二二八事件紀念基金會の共同制作)