辣油

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辣油(らーゆ)とは、唐辛子を主とした香辛料の成分を胡麻油に移した調味料である。唐辛子の品種としては、「天向」といわれる「鷹の爪」の一種が用いられることが多い。なお、青唐辛子を用いると薄緑色の辣油ができ、パプリカ粉末を用いると鮮やかな赤色になる。八角(アニスシード)やシナモンなどを加えてもそれぞれ楽しめる。

概要[編集]

文字通り「辣い油」であるが、パプリカパウダーをもちいると「まったく辛くない辣油」も作れる。ただし、これを「辣油」と呼んでいいのかという点については意見が分かれる。餃子のたれに加えるほか、中華風サラダにも使われ、ときにラーメンにも掛けられる。家庭において自作も可能である(買うと高いのだ)。

作り方[編集]

器具は小ぶりの鍋を二つと、ステンレス製の茶漉しを用意する。
試してみて「茶漉しじゃ容量が足んねぇよ!」という人に対しては「ステンレスの味噌漉しを購入されることをお奨めしたい」と申し上げておく。茶碗蒸しやカスタード・プディング(プリン)を作るときにも便利であるし、百円ショップで売っている穴開きオタマと併用すると、かきたま汁を作るときにも活用できる。
材料は胡麻油(好みにより、黒っぽいものでも白絞油(しらしめゆ。「太白」ともいう)でも、あるいはブレンドしてもいい)、唐辛子(いわゆる「鷹の爪」「天向き唐辛子」が多く用いられる[1]。青唐辛子を干して刻んだものを使っても面白い)、好みで干姜(生姜の干したもの。漢方薬屋で売っている)・陳皮(オレンジピール)・八角(アニスシード)・桂皮(シナモン}などを加えることもある。
パプリカパウダーを大量に用いると、赤色を綺麗に出して色味を鮮やかにするし、味がまろやかになる。
香辛料(多くは乾燥し、粉末あるいは粉砕したもの)を鍋に入れ、湿り気を帯びる程度に湿らせるが、生の唐辛子を用いる場合は不要である。干姜ではなく生姜を使うときにも同様である。
そこに(160℃~180℃に)加熱した胡麻油を加えるのだが、香辛料がコーヒーを淹れたときのように(予想外に)モコモコと盛り上がってくるので吹きこぼれたり火傷しないように気をつける。その観点からいうと香辛料を入れる鍋は大きめにするとよい。
そのまま常温になるまで放置し、茶漉しで漉す。「粉が入っていたほうがそれっぽい」という人もいるので、そこはご随意に。
「最後に葱油を足してコクを出す」という流儀もある。それもまたご随意に。

脚注[編集]

  1. S&Bの辣油は「天鷹」という品種を使っている。

関連項目[編集]

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