ドン・ロドリゴ上陸地
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ドン・ロドリゴ上陸地(ドン・ロドリゴじょうりくち)とは、千葉県夷隅郡御宿町岩和田626に存在する千葉県指定の史跡である。
概要[編集]
御宿駅の南東およそ2キロの網代湾の東側、岩和田岬の丘の上にある上陸記念の碑で、昭和3年(1928年)秋に建てられた。高さ16.7メートルある巨大なオベリスクがある。別名「日本・スペイン・メキシコ三国交通発祥記念之碑」である。千葉県の史跡に指定されている。
ドン・ロドリゴとは慶長14年(1609年)9月、当時スペイン領だったフィリピン諸島の長官で任期を終えたのでメキシコに戻ろうとした際のルソン島のマニラ港からスペイン帆船・サンフランシスコ号でメキシコのアカプルコ港へ向かう途中に暴風雨にあって岩和田海岸に座礁した。この際、当時の上総国大多喜藩主・本多忠朝(本多忠勝の次男)は、317名の乗組員を村人を総動員して助け出し、厚遇した。そしてロドリコは忠朝と共に江戸の徳川家康のもとに部下を派遣して書簡を提出し、通商を望んだ。当時の家康はスペインやメキシコとの通商を考えていたことから、慶長15年(1610年)6月に三浦按針(ウィリアム・アダムス)に西洋型帆船であるセント・ボナベント13号を建造させ、そして一行を無事にメキシコへと送還した。
このとき、京都の証人など30名の日本人がメキシコ行きの帆船に同乗しており、これが日本人の太平洋横断の初めての記録と見られている。そして、スペインやメキシコとの関係樹立の契機となった。この碑には現在、家康の英断に対して寄せられた当時のスペイン王の親書の内容が刻まれている。