タイリクシマドジョウ

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
タイリクシマドジョウ
分類
コイ目
ドジョウ科
シマドジョウ属
タイリクシマドジョウ
名称
学名Cobitis taenia
Linnaeus, 1758
和名タイリクシマドジョウ (大陸縞泥鰌)
英名Spined loach
Spotted weather loach
保全状況
IUCNレッドリスト低危険種 (IUCN 3.0)

タイリクシマドジョウとは、ヨーロッパで普通に見られるドジョウ科の淡水魚である。本種はシマドジョウ属Cobitis)およびドジョウ科(Cobitidae)の摸式種である。

概要[編集]

成魚の体長は通常8~10cmであるが、メスは12cmになることもある。成魚の体重は20~60g。

背中は黄褐色で、脊椎稜には灰色や褐色の小さな鱗が多数ある。腹部の鱗は淡黄色かオレンジ色。

体は全体的に細長い。口の周りに6本のバーベルがある。目の下には2本の尖ったトゲがあり、刺されると痛い。

分布[編集]

ヴォルガ川流域からフランスに分布している。一般に、アイルランド、スコットランド、ウェールズ、スカンジナビア北部を除き、アルプス山脈帯以北の温帯ヨーロッパの大部分に分布する。一部の個体群はアルプス山脈のすぐ南でも見られる。イギリスでは、タイリクシマドジョウはイングランド東部の5つの東流河川水系(トレント川、ウェランド川、ウィザム川、ネネ川、グレート・ウーズ川)に限定される[1]

ヨーロッパ南西部の個体群は以前はこの種に含まれていたが、別種とされた。近辺に分布する近縁種にはC. elongatoidesC. fahiraeC. tanaiticaC. vardarensisなどがいる[2]

生態[編集]

酸素の豊富な澄んだ水を好み、流れの緩やかな小川や河川、静水などを好む。平地や砂地、石の多い場所の近くに生息し、多くの個体が見られる。 観賞魚としてアクアリウムで飼育されることも多い。

日中は水底に埋まり、頭と尾だけが露出する。夜は、最も活発に活動し、川底の砂は小動物やその他の有機物を食べる。餌を取り除かれた砂は、鰓から排出される。魚が生きていくのに十分なカロリーを得るためには、このプロセスを一晩中続ける。

注釈[編集]

出典[編集]